大相撲の賭博問題を調べる日本相撲協会の特別調査委員会は16日、都内で会議を開き、週刊新潮で野球賭博とインターネットカジノに関与したなどとする記事が掲載された佐ノ山親方(34)=元大関千代大海=について、記事の信ぴょう性が低いと判断、佐ノ山親方を処分しない方針を決定した。伊藤滋座長は「(記事中にある)暴力団と相撲界をつなぐ野球賭博の仲介人A氏、および裏カジノの元店長のB氏の供述は信用しがたい。特別調査委員会としては賭博等に佐ノ山親方が関与したという記事は全体として明らかに信用性を欠くと判断した」と“シロ”とした経緯を説明した。
佐ノ山親方は、6月26日に特別調査委員会から事情聴取を受け、賭博の関与を否定。記事掲載が判明した13日には電話で約20分、特別調査委の聴取を受けた。聴取を担当した村上泰弁護士は「誠実に協力していただいたし、供述内容については信用出来ると判断しました」と話した。
また村上弁護士は「佐ノ山親方に関しては弁護士を代理人として(名誉棄損で)損害賠償請求訴訟を提起する予定だと聞いております」と、同親方が週刊新潮側に訴訟を起こす可能性を示唆した。
(2010年7月16日)