亀井大臣が毎日新聞を批判、2次補正の論評めぐり11日の「第2会見」で

【PJニュース 2009年12月11日】09年度2次補正予算増額に貢献した亀井静香郵政民営化問題・金融担当相が非クラブ記者を対象にした11日の閣議後「第2会見」で、毎日新聞を非難した。同日付朝刊の社説「きしむ連立」が、「少数政党に振り回される」現状を嘆き、「社民、国民新両党には一定の節度が必要」と書いたことを受けたもの。

この社説は「2次補正予算の規模が約7.2兆円に膨れあがったのは亀井氏が再三予算増額を求めたためだった」と批判した上、8日の菅直人国家戦略担当相との20分にわたる口論が「政策論争」でないと責める。米軍普天間飛行場移設問題で連立離脱をちらつかせた社民党とともに「来夏の参院選を意識し、存在感をアピールするのが主眼となっていないか」と向けている。

郵政改革に関するヒアリングを直後に控えていた亀井大臣は「第2会見があるから」と、クラブ会見を報告だけで終えようとした。「質問を」と食い下がる加盟記者たちに「あなたたちがフリーを入れるのが嫌だと言うから、2回やらなきゃいけないんじゃないか」と喝破した。

それでも1、2問に応じて「第2会見」が開かれる大臣室に入ってきた亀井氏は、デフレが深刻化する中、財務省が省益だけで予算編成を進めることをけん制。自自公時代、政調会長として各党に配慮した丁寧な編成作業に当たったことを引き合いに、「連立とはそういうもの。数が多いか少ないかではない。マスコミはこっちが何か言うと、小が大を振り回して邪魔してると書く。毎日の論説と話し合わなきゃ」と続けた。

日本の1人当たりGDPは昨年世界18位まで転落し、不況は深刻するばかり。「存在感をアピールする」と書くが、財政出動を歓迎するマスコミは見当たらない。「国の借金」という宣伝文句が流布されるが、864兆円の政府長期債務の債権者は国民であり、「国民一人当たりの借金」は幻想にすぎない。

マスコミを批判した大臣は、「皆さんもバックアップを」と結んだ。【了】

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パブリック・ジャーナリスト　高橋 清隆