【社会】捜査開始後に飲食費徴収 安井派選挙違反事件の容疑者2010年7月16日 夕刊
参院選愛知選挙区で初当選した安井美沙子氏(民主)陣営の選挙違反事件で、逮捕された運動員の無職金沢福子容疑者(67)=同県春日井市=が、投票を依頼するため飲食接待したとされる知人らから、捜査が本格化した開票日の翌日になり飲食費用を徴収していたことが、捜査関係者などへの取材で分かった。 県警は、偽装工作だった疑いがあるとみて経緯について調べる。 捜査関係者などによると、会合は6月27日夜、春日井市の和食レストランであった。当日は市内で午後7時半までの日程で安井氏の個人演説会が開かれ、終了後に知人らは同容疑者の呼びかけでレストランに集まったと県警はみている。 同容疑者の夫で、党県議の金沢利夫氏(71)も会合の後半に同席したといい、取材に「私は午後9時前に遅れて行ったため、妻が参加者に投票依頼をしたかは分からない」と説明。 計約2万円の費用については「妻の指示で長男が立て替えた。投開票翌日の12日に警察から事情を聴かれた参加者が返金に来て、その日のうちに全員から回収した」と話している。 県警は、接待が福子容疑者の独断だったとの見方を強め、接待の事実をもみ消すため費用を徴収した疑いがあるとみて調べている。 福子容疑者は14人に投票などを依頼し、1人あたり千数百円分の酒食の接待をした疑いで逮捕された。県警は、春日井市の金沢夫婦の自宅を16日未明まで家宅捜索した。
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