内モンゴルのテレサ・テンを売りにデビューするオルリコ
モンゴル帝国の初代皇帝チンギスハンの末裔(まつえい)が日本で歌手デビューすることになった。中国・内モンゴル自治区出身の女性シンガー・オルリコ(26)で、21日にシングル「ひぐらしの坂」を発売する。
オルリコの本名の包(ボ)姓はチンギスの子孫とされ、その伝統と文化を受け継ぐ一家で育った。父は有名なモンゴル相撲のコーチ、母は舞踊家、妹・イラナは伝統楽器・馬頭琴奏者で、05年に日本でCDデビューした。自身も11歳から中国西北民族学院で伝統舞踊を学び、少数民族芸術団の一員として世界で活動。しかし、CDで聴いた故テレサ・テンさんの歌に魅了され、歌手になることが夢になったという。
03年、19歳の時に来日。2年前、現在の所属事務所の関係者がライブを訪れたのがきっかけで、念願の歌手デビューが実現した。テレサさんの魂が乗り移ったような歌声は早くも音楽関係者の間で評判で、オルリコは「聴いた方が元気になるような歌手になりたい」と意気込んでいる。
デビューCDには、95年に完成直後に死去したため、テレサさんが歌うことのできなかった幻の曲「忘れないで」をカップリング曲として収録している。