佐ノ山親方は処分なし　調査委、新潮の記事は「信用しがたい」

ファンに握手を求められる佐ノ山親方

　大相撲の賭博問題を調査する特別調査委員会は１６日、東京都内で会議を開き、元大関・千代大海の佐ノ山親方（３４）の野球賭博などへの関与疑惑を報じた週刊新潮の記事について、信頼性を欠くものと結論づけた。

　調査委は報道を受け、佐ノ山親方ら関係者から電話で事情聴取。調査委の村上泰弁護士は「供述について不自然な点は認められない」と話した。記事内で、同親方が野球賭博を注文したメモを公表したことについても「仲介人が賭博の決定的な証拠となるメモをとっておくことは考えられない。それが残っている自体信用しがたい」とした。ただ警察の捜査は終わっておらず、捜査で新たな関与が判明すれば、厳罰を下される可能性がある。

　この日、佐ノ山親方は「調査委に調べてもらって出た潔白という結果がすべてです。仲間のためにも弁護士と相談して法的手段を取ることも考えています」とコメント。週刊新潮側は「記事に書いたことがすべてであり、内容には絶対の自信を持っている」としている。