大海「シロ」でも特調委には限界
日本相撲協会の特別調査委員会(特調委)は16日、都内で会議を開き、佐ノ山親方(34=元大関千代大海)が、週刊新潮で野球賭博などへの関与を報じられた件について、記事は信用性を欠くとし、同親方の賭博関与を認めなかった。伊藤座長は「記事は全体として明らかに信用性を欠くものと判断した」と説明した。
14日発売の週刊新潮で、佐ノ山親方が野球賭博を行い、インターネットを使用した裏カジノにも出入りしていたなどと報道。村上委員(弁護士)は佐ノ山親方、同親方の師匠・九重親方(元横綱千代の富士)や同部屋の顧問弁護士、記事に登場する佐ノ山親方の支援者D氏の弁護士を電話で事情聴取。佐ノ山親方によれば、裏カジノ経営者C氏とは10年前に知り合ったが、食事をする程度の関係で、裏カジノ経営者とは知らなかったという。またD氏も知人だが、賭博に行くような関係ではないと証言。逆に損害賠償請求訴訟を提起予定という。村上委員は「佐ノ山親方の供述は信用できる。話にブレがなく、何かを隠そうという態度もない。不自然と認められる点はないと判断した」と結論づけた。
一方で記事以外の調査に関し、同座長は「記事について正当か欺瞞(ぎまん)かを検討する。それを超えての調査は仕事ではございません」と限界を認めた。
[2010年7月17日11時55分 紙面から]
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