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[20361] 【ネタ】生徒会、生徒会、常識人はいるかい?【碧陽学園生徒会議事録】
Name: ワラッキー◆1dd47b2d E-MAIL ID:89f24f7f
Date: 2010/07/17 01:20
第一常識 杉崎の仕事処理の速さは異常だろ…

【存在しえないプロロー(ry



【第一話~駄弁る生徒会~】

「今なんか色々省略されなかった!?」

会長が叫びながら勢い良く椅子から立ち上がった。

「なに言ってんですか会長」

会長の奇行に、僕は溜息を吐きながら発言した。

「春なのは季節だけ、足りないのは身長と一部分の脂肪だけにしてくださいよ」

いくらお子ちゃまな会長でも、限度ってもんがある。



「ちょっと待ったぁぁ! 鈴斗、今の発言を取り消せ」

会長と向かい合う形で座っていた杉崎が、すごい形相で迫ってきた。

「鈴斗、お前は会長には言ってはいけないことを言った!」

「杉崎…」

横目で会長を見れば、急ピッチでフラグが建築されている。

「杉崎、そんなにも私のこと…」

おお、完成まであと少し。

頑張れ、会長建設!



「ロリな会長に胸なんてあったら、がっかりすぎるだろう!」

「ああ、長門乳みたいなもんか」

「少しでも杉崎に期待した私が馬鹿だったよ!」

杉崎から発生した地震で、完成間際のフラグは脆くも崩れ去った。
ついでに会長も机に崩れ落ちた。



「さあ鈴斗! 反省の意味も兼ねて、今から俺の言うことを復唱しろ」

僕が頷くのを確認すると、杉崎はいい笑顔で言った。



「ロリペッタンは、いいものだ!」



「生徒会室で性癖の暴露なんかしてんじゃねぇー!!」

杉崎の体が、怒号と共に吹き飛んだ。

「光になる!?」

「安心しろ、二割程度の力しか使ってないからな」

深夏が拳から湯気を出しながら、倒れている杉崎に言い放った。

拳から湯気って、どうやって出るんだ…? というより、深夏が全力を出すとどうなるんだ?



「毎度毎度、キー君も飽きないわねぇ」

「お姉ちゃん、いくらなんでもやり過ぎだよ…」

深夏の後ろから、紅葉先輩が微笑みながら腕を組んで、真冬ちゃんが深夏にささやかな注意をしていた。

「いや、だってよ。鍵が真冬のことを好きって大声で言ってたから、大切な妹を渡すもんかとつい…」

「ちょっとお姉ちゃん、それは真冬がロリペッタンだって言いたいの!? ロリペッタンは会長さんでしょう!」

「真冬ちゃん! 言って良い事と悪い事があるよ!?」

生徒会長と会計による、悲しい討論を確認。



「安心してくれ二人共! 俺のハーレムに二人の席はきっちりとあるから!」

黙っていればよかったのに、自ら死地に突っ込む馬鹿も確認。



「杉崎、死にたいの…?」

「杉崎先輩、死にたいんですか…?」

二人の殺気が凄すぎる。なんか室内温度が下がっているような…。

「あ、あれ~? 二人共、照れ隠しにしてはちょっといきすぎなような」

「杉崎、頼むから地雷を踏まないでくれ」

もう辺り一面が焦土と化しそうだ。



「はいはい、二人共その辺にして。こっちでお菓子でも食べましょう」

一触即発の空気が漂う中、紅葉先輩がスナック菓子片手に提案した。

「う。まあ、知弦がそう言うんなら…」

「真冬も、紅葉先輩が言うなら…」

二人とも紅葉先輩の言葉に従っているように見えるけど、目線はしっかりお菓子に注がれている。

「はい、よく出来ました」

紅葉先輩はそう言って、席に座った二人にスナック菓子をあげた。

『はむはむ、はむはむ』

一心不乱にスナック菓子を食べる、生徒会の会長と会計。



「はあ……。なんとも疲れるな…」

「ふふ、ベル君もお疲れ様」

微笑を携えながら、紅葉先輩がミネラルウォーターを渡してきた。

「いえいえ、最初に比べれば慣れたもんですよ」

苦い笑みを浮かべながら、ペットボトルを受け取る。

「お目付け役も大変ね」

小悪魔的な笑顔で、楽しそうに言う。

「目付けなんて名ばかりですよ。学園側も何を考えているんだか…」

実際に生徒会メンバーが本気で暴れたら、僕なんかじゃ手の打ちようがない。



「まあいいんじゃないかしら。貴方が来てくれたお蔭で、生徒会は一段と楽しくなったし」

「加虐的嗜好な意味でですか?」

「さあ、どうかしら?」

目を細めながら、クスクスと可笑しそうに笑う。

薄々とそうなのではと思っていたが、確信した。この人、絶対Sだ。








「まったく、杉崎も一人であの量をやることはないだろうに…」

生徒会はあの後も皆で駄弁り続け、会長の解散宣言を受けて解散した。

そして杉崎は今日も一人で、生徒会の雑務を片付けている。

会長達と長時間駄弁る為に、いつも一人残っている。

「手伝おうとしても断られるし、本当しょうがないね」

あれでハーレムなんて言わなきゃ、今ごろ彼女の一つや二つ出来てるだろうに。



「しっかし…」

夕焼けに照らされる廊下で、生徒会での時間を思い出した。



「最初はそうでもなかったけど…」

突拍子も無い会長。良くも悪くも自分に正直な杉崎。



「今の生徒会は…」

行動力抜群の深夏。意外に芯が太い真冬ちゃん。



「随分と…」

大人と子供の面を持ってる紅葉先輩。呆れながら、それでも楽しそうに見ている僕。



「居心地が、いいんだよね」

そう呟いてすぐ、今が夕暮れであることに感謝する僕だった。








【存在しえない報告】

「以上が、今回の生徒会の活動内容です」

会議室に二人の人影があった。

「ご苦労。いつもいつもすまないね」

「いえ、当然のことです」

一人は楽しそうに、一人は無感動に言った。

「では、明日も頼むよ…」

そう言うと人影は、顔に笑みを浮かべながら言った。





「開成 鈴斗くん」





それをもう一人の人影はなんの感情も見せずに、

「全ては企業の為に」

静かにそう答えた。



~あとがき~

恋姫も満足に書いてないのに、何をやっているんだ…。

ちなみにオリキャラの名前は、開成 鈴斗 (かいせい れいと)と読みます。


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