はじめまして、黒翼蛍と申します。
皆さんのすばらしい作品に感化されて、書き始めようと思い到りました。
処女作です。
ご都合主義と自己満足の塊ですが、どうか生温かい目で見ていただけると幸いです。
この作品はGS美神の二次創作です。
あるほかの作品のネタも入ります。
複数のオリキャラ有りで横島君とオリキャラの二人が主人公です。
オリキャラ×原作キャラのカップリングがあります。
独自解釈と独自設定もあります。
時系列が原作と異なることもあります。
更新は週に一度以上を予定しております。
もし不快に思われるなら回れ右を、それでも構わないという方は是非とも見てやってください。
完結まで続けられるように頑張らせていただきます。
感想やご指導などもよろしくお願いします。
長い前置きとなりましたがこれより始めさせていただきます。
―うわぁ~ん!うわぁ~ん!―
平成五年度GS 資格取得試験二次試験会場でのこと。
―化け物だ、ばけものだ、バケモノダ―
闘技場の上でチャイナ服に身を包んだ女性と、強大な霊力の鎧で身を包んだナニカが戦っている。
―こっちくんな!あっちいけよ!―
鎧のナニカが走らせる剣にペースをつかまれた女性は防戦一方となっている。
―おまえなんか、泥でも食べてりゃいいんだよ―
そこに三人の男と女が乱入してくる。
「鎌田選手、術を解きたまえ! 君をGS規約の重大違反により失格とする!」
―こりゃ~!お前ら何しとるんや!!―
「人間ごときが、下等な虫ケラがあたしに指図なんてすんじゃないよ!」
―また梅組のアホかいな!うちがぼっこぼこにしたるわ!―
「ジャマするヤツは……誰だろうと……殺す……」
―うわぁ~、横島と夏子や!みんな逃げい!!―
「みなさぁん、頑張ってください!」
手を振るのは巫女服に身を包んだ優しき幽霊少女。」
―なあなあ、だいじょうぶかいな……ひっ!―
「わっしもやってやるケンの~!」
吠えるは幻覚を操る虎男。
―二人ともどしたん?―
「ふぅ――」
倒れこむのは十二の式を従える少女な大人。
―…誰、なの―
「くらっとくワケ!」
白き霊波を放つのは世界最高峰の美しき呪術師。
―俺か?おれの名前はな横島忠夫っちゅうんや!―
勘九郎を狙った霊体撃滅波は彼が体をそらすことで、観客席へと吸い込まれていく。
―アカン横っち!食べられてまう!―
――ドコォン!
「メドーサ!これで形勢逆転です!!!」
敵対魔族に刃を突き付けるのは誇り高き竜の神。
―大丈夫やって。なあ、君の名前はなんていうんや?―
「よし!」
拳を握るのは徳高い赤貧神父。
―名前……―
「チッ!!」
顔を不快で染めるのはその身を魔に堕とした気高き白蛇。
―そや!だって俺ら友達やろ!!―
「横島君!!!」
叫ぶは業界最強のGS、物語に大きくかかわる中心的存在。
―とも、だち…………、ともだち!―
「クズが」
迫りくるは魔物と化した一人の男。
―おう!―
「ひぎゃああああああ!!!」
立ち向かうはこの物語の良くも悪くも、もう一人の中心的存在。
―あのね……、僕の、僕の名前は……―
――ガキン!
そんな音とともに横島に迫りくる勘九郎の剣は朱色に光る、何か刀のようなものに受け止められていた。
闘技場の上に横たわる横島、その眼前で彼を護るように立ちふさがっているのは2m近い身長を有している大男。
紅黒い和服に着流しを纏い、口元はニヤリと笑い口を開いた。
「カカカッ、大ピンチってやつだなコノヤロー」
首をこちらに向け、横島が目にしたのは血よりも赤く炎よりも紅い朱髪に、獲物を狙うかの如く鋭い切れ長の三白眼。
中の瞳は爛々と金色に輝き、闇夜の獣のように瞳孔は縦に裂けている。
自分よりも一回りか二回りも大きく、いつもの横島なら腰が引けてしまうような相手。
けれどその顔に浮かぶ笑顔はどこか懐かしく、とても大切なものに見える。
そして、心に思い浮かんだ彼の名前を口にする。
「もしかして……、もしかして京ちゃんか!?」
「おうよ!御剣京志朗、ダチの前に華麗に参上!!ってか」
ニパっと笑う彼は生きる意味を教えてくれた大事な親友に六年ぶりに再開する。
この物語に登場することを許された一人の男の登場。
何のために、誰のために―プロローグ―
すべてはここから始まってゆくのだ。