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知事、方針変えず 農相「認められない」
(2010年7月15日付)
高鍋町の民間種雄牛殺処分をめぐり国と県との主張が対立している問題で、山田正彦農相、東国原知事は14日、それぞれ会見などで従来の方針をあらためて示し、歩み寄りは見られなかった。
知事は県庁で会見。種雄牛6頭を特例で救済した上で、予定通り16日にワクチン接種区域、27日に県全体の制限を解除したいとの考えを強調した。ただ、ワクチン接種区域の解除については「目視検査などにより県独自で判断できる」という13日の見解を繰り返しつつも、「国や隣県、畜産農家などのことも考慮して判断したい」と慎重な姿勢も見せた。
山田農相は農林水産省で、県市長会会長の黒木健二日向市長らと非公開で会談。黒木市長らによると、県市長会が決めた種雄牛救済申し入れに対し、「例外は認められない」と応じなかった。山田農相は国際獣疫事務局(OIE)による清浄国認定を重視する考えなどから、殺処分の方針を重ねて示した。市長会側が、種雄牛問題とワクチン接種区域の制限解除を別問題として扱うよう要望したが、受け入れられなかった。
また、山田農相は14日夕に農水省で記者団と懇談し、「できるだけ(民間種雄牛の)農家に理解をいただき、知事にも事の重大さを理解してもらえるよう説得したい。しかし無理な場合は、(政府現地対策チーム本部長の)篠原孝副大臣に対し、直接農家を説得するよう話をしている」と述べた。
一方、種雄牛6頭の殺処分勧告を受けている高鍋町の農場経営者・薦田長久さん(72)は同日、弁護士を通じて「国の強制代執行の行方を見てから判断したいので、取りあえず週内の提訴は現時点では考えていない。今後どうするかについては、16日にも会見を開きたい」とコメントした。
【写真】民間種雄牛の救済を求め、山田農相(右)との会談に臨む黒木日向市長(左から2人目)ら県市長会の代表=14日午後、農林水産省