政治

文字サイズ変更
はてなブックマークに登録
Yahoo!ブックマークに登録
Buzzurlブックマークに登録
livedoor Clipに登録
この記事を印刷

社保・厚生年金病院:運営法人の解散延期法案、与野党提出へ

 与野党は16日、全国52の社会保険病院と10の厚生年金病院を運営する独立行政法人「年金・健康保険福祉施設整理機構」(RFO)について、9月末の解散時期を2年間延期する法案を次期臨時国会に議員立法で提出する方向で調整に入った。政府は先の通常国会に廃止を半年延ばし、病院運営を継続できるようにする法案を出していたが、混乱のまま国会が閉じた影響で廃案となり、関係病院の存続が危ぶまれていた。

 自公政権は医療、年金保険料で整備した各病院について、「保険料の無駄遣い」との批判を受けて売却する方針だったが、進まなかった。RFOは病院などの売却を目的に時限立法で設立された組織で、今年9月の解散が決まっている。

 このため政府はRFO存続を半年延長した上で、各病院を地域医療の拠点として公的病院のまま維持するための運営法人を来年4月に設立する法案を提出したものの、首相交代のあおりで審議できなかった。

 政府・与党は当初、臨時国会に同法案を再提出し、最優先で臨む方針だった。だが、法案には自民党などが反対しており、「ねじれ国会」での速やかな審議は困難視された。政府案にこだわって9月末までに成立しなければ、各病院は運営主体を失い、先行き不安から医師らが辞めるなどの混乱を招きかねない。一方で自民党側も反対を貫けば「病院をつぶした」との批判を受けかねず、両者は歩み寄りを迫られていた。

 ただ、RFOを単に存続させても「安定した公的病院として存続させる」との政府方針は担保されず、厚生労働省幹部は「現状を放置するだけ」と否定的な見方を示す。【山田夢留】

毎日新聞 2010年7月17日 東京朝刊

PR情報

政治 アーカイブ一覧

 
2010参院選
えらぼーと

おすすめ情報

注目ブランド

一覧

特集企画