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2010年7月16日(金) 19:25 |
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17日から施行、改正臓器移植法
17日から改正臓器移植法が施行されます。 今回の改正は、脳死の人からの臓器の提供条件が大幅に緩和されます。 一方で、それは私たち自身や家族が臓器を提供する可能性が広がることを示しています。 もし家族が脳死になったら…。皆さんは考えたことがありますか?
去年7月の国会で可決された改正臓器移植法が、17日に施行されます。 これまでと大きく変わるのは・本人の意思表示が不明でも家族の同意があれば脳死での臓器提供が可能となること・15歳未満の子どもからの脳死での臓器提供が可能となることの2点です。 17日から変わる臓器提供までの流れです。 これまでは脳死の人からの臓器提供は、必ず本人の提供の意思を示すドナーカードが必要で、所持していない場合は脳死で行う心臓や肺などの臓器は提供できませんでした。 しかし改正後はドナーカードを持っていなくても、家族の同意があれば、脳死の人からの全ての臓器の提供が可能となります。 1997年に脳死からの臓器移植が認められて13年が経ちますが、実際に臓器が提供されたのはわずか86件です。 県内で臓器の提供者が出た際に提供者と移植を受ける人の橋渡しを行う岡山県臓器バンクでは、今回の改正法の施行は移植医療の大きな前進と捉えています。 しかし今回の法改正では、患者が脳死と判定され本人の意思が不明の場合は、家族にその場で臓器提供をするかしないか判断を迫られるケースも出てきます。 岡山県内で唯一、2002年に脳死臓器提供を行った川崎医科大学病院です。 今回の法改正に合わせて、現在、家族への対応などマニュアルを改訂中ですが、病院では過去の経験も踏まえ家族からの申し出がない限りは、脳死からの臓器提供を家族に提示しないことを決めました。 17日から新たな段階を迎える臓器移植医療。 医療現場や市民の間にもまだまだ戸惑いが見られる中、求められるのは、私たちが自分自身そして家族の命の在り方について改めて考え、その時に備えることだと感じました。
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