9日、八尾市立南高安中学校(恩智北町3 二ノ方秀親校長)体育館で、八尾薬物乱用防止大会が開かれました。八尾少年補導員連絡会(石井清一会長)主催。
この大会は、7月が「青少年を非行から守る全国強調月間」であることに伴い、開催されたもの。今年で7回目の開催。八尾少年補導員連絡会によると、同大会は全国各地の自治体でも行われているが、中学校を会場として実施している自治体は八尾市だけだそうです。
大阪では、少年非行が深刻な状況であり、特に14歳未満の子どもの検挙・補導人数は、平成21年で2,131人と28年連続全国最多。薬物乱用での未成年者の検挙・補導人数も平成20年には54人、平成21年には79人と増加しています。シンナーや覚せい剤などの薬物乱用は、脳をはじめからだの様々な器官に害を及ぼし、特に成長期の青少年には、背がのびない、筋肉が衰えるなど、発育をさまたげ、大きな被害を及ぼします。
午後2時から開かれた大会では、南高安地区福祉委員会の役員や、八尾市職員や大阪府教委職員など関係者らが出席。同連絡会石井会長の開会挨拶の後、大阪府警本部生活安全部の職員らによる出会い系サイトの危険性や自分の身を犯罪被害から守る方法などを説明する「防犯教室」や、同部少年課東大阪少年サポートセンターの北村英嗣さんによる自身が警察官として経験してきた少年の薬物乱用の実例などを交えた薬物乱用の恐ろしさについての講演が行われました。会場には南高安中学校の生徒ら約450人が集まり、真剣な面持ちで講演を聴き入っていました。
講演の後、大阪府警察音楽隊約40名によるドリル演奏が行われ、迫力のある演奏に生徒らは拍手を送っていました。
大会の最後には同中学校生徒らの代表約30名が、府警音楽隊や福祉委員会の役員を前に、薬物乱用は絶対にしないという決意表明を行い、大会を締めくくりました。
石井会長は「薬物乱用の恐ろしさや自分の身を犯罪被害から守る方法など、今日の大会の中身を我々大人からのメッセージとして、生徒たちに受け止めてほしい」と話していました。