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相谷さんの一言

2009-06-28

俺がネットの中の「児ポ法反対運動」に躊躇する理由

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最初に一言言っておくが

 本題に入る前にあらかじめ最初に一言言っておきたい。

 はっきり言うが、俺も「児ポ法」設定は反対である。エロゲロリマンガに関する「表現の自由」は最低限保障すべきだとも考えている。これは本気だ。

 なぜ最初にいちいちこういう事を書かなければならないかというと、オタク連中から「こいつ、本当は規制してほしいんだろ?」とあらぬ疑いをかけられるのが嫌だからである。

 もう一度言うが、オタクとして、そして日本人として最低限の「表現の自由」は保障されるべきだ。その辺は念を押す必要がある。


 しかし今のネットにおける表現の規制に対する反対運動には、直参加することに躊躇せざるを得ない。本気なのは分かるのだが、どうもその本気が「オタク以外の第三者」に伝わっているように見えない。なぜそう思うのかが、今回のエントリーを書くきっかけなのだが……。



「架空創作表現規制禁止の法制化を求める署名」のプロジェクト内要でに書かれている「カチン」ときた一文

 ネットで最近表現規制に対する反対運動を起こそうと、表現規制に危機感を持っておられる方々が「署名TV」で署名するように呼びかけている(署名内容については『こちら』へどうぞ)。

 実を言うと、俺はその署名署名していない。ていうか、署名したくない! なぜなら、その署名プロジェクトの内容の一文の中にとてもカチンときた一文があったからだ。なので、ここに引用してみる。


 3:表現規制をする団体に対しては即時解散を命令する

 7:架空創作表現弾圧者監視委員会を設け、創作表現の過剰な規制が行なわれていないかを監視する

  (架空創作表現規制禁止の法制化を求める署名*1


 ダダをこねている三歳児かってぇの!  「表現の自由」を訴えている者が同じように「表現規制」をやってどうする!

 「表現の自由」というのは、「賛成」も「反対」も全てひっくるめてそれを言ったり書いたりすることを「自由」にやってもいいという事である。そしてその自由を良くも悪くもそれを受け止める覚悟を持て、という事でもある。

 「自分達の表現が奪われるのが嫌だから、その表現を奪う奴等を監視しろ」というのは、どう考えても筋が通らないんじゃないんかい?


スキだらけの業界、及び評論規制反対論者


表現規制に関して:島国大和のド畜生


 秋葉原を歩くと、路上に18禁ゲーのポスターが張り巡らされていた事があるが、お前ら自重しろよ、と思わずには居られなかった。まず売り場のレベルで意識が弱い。

 ああいう目に付く状況が続けば、目ざとい人に嗅ぎ付けられて当たり前だ。

 業界団体の自主規制はそういう悪目立ちをしない為にも必要だ。

 177っていうゲームがあってね、みたいな昔話をされたくも無いだろうし。


 ( 表現規制に関して:島国大和のド畜生


 度々思うことなんだが表現規制に反対している人は、上の記事のようにどこかスキだらけに見えるように感じる。具体的に言うと、表現規制の反対論者の誰かが「何かの間違いで」逮捕されたとき、家宅捜索でそのブツが、思いっきり包み隠さず出てくるというように。

 警察官が犯人の拳銃攻撃に備えて防弾チョッキを着るのと同じように、「表現の自由」を訴えるからには、それを規制する人に付け入るスキを与えてはいけない。痛い所を突かれてからでは遅いのだ。


表現の自由」を勝ち取るために、表現規制反対論者がやるべき心構え


 かようなまでに「表現の自由」を守るためには、それだけ細心の注意を払わなければならないのである。

 ではその細心の注意を払った上で、「表現の自由」を守るようにするにはどうすればいいのだろうか。


 一つのヒントはエロマンガにつける「成人指定マーク」によるゾーニングの徹底である。しかしそれも完全ではない。

 なぜなら出版社が「成人指定マーク」を付けた所で、そのマークの意味をエロマンガを読まない第三者(特に未成年者やその親)に徹底して教育・指導しないと、マークを付ける意味が無いからである。

 そう、自分達の「表現の自由」を守るためには、いかにして第三者に自分達の楽しんでいる「表現」が未成年者の教育に影響を与えているか、それを踏まえた上で、いかにしてその「表現」が大事なものであるかを徹底して伝える事ではないかと思う。


 残念ながら今のオタクたちは「表現の自由を守れ!」とネットの中で大声で叫ぶことに一生懸命で、その情熱ネットの外に向けられていないように見える。もっと言うと自分達だけで心の傷を舐めあっているだけで、その窮状を伝えるべき第三者に全然伝わっていないという感じである。


 そりゃ自分達の「恥部」を晒すのは大きな勇気が必要だ。でもそれを恐れるあまりに手遅れな状況になっては遅いのだ。

 「表現の自由」を勝ち取るためには第三者の白い眼を恐れず、なおかつその第三者に自分達の意見を分からせる必要がある。大変な事ではあるが恐れてはいけない。まず手始めにお台場とか新宿駅とかにビラを配ったらどうだろうか。

*1:あえてリンクしない。それでも署名したい人は本文の『こちら』の部分をクリックしてほしい。

青天 霹靂青天 霹靂 2009/08/22 03:19 自分も結社の自由との兼ね合いが気になって件の案件には署名しなかったのですが、こちらならどうでしょう?

児童ポルノ・児童売春禁止法改定阻止の署名
http://www.shomei.tv/project-194.html

aitanisanaitanisan 2009/08/22 21:32 >青天 霹靂さん、コメントありがとうございます。

このコメントの返事は本文のほうに書かせてもらいますので、そちらのほうを読んでいただきますよう、よろしくお願いします。

http://d.hatena.ne.jp/aitanisan/20090822/1250944080

オリウスオリウス 2010/03/19 20:45 本文の方を読ませて戴きました。
確かにいかにして第三者にこの事を伝えるかが重要視されますが、やはり現場がそうやっているのは、犯罪の助長をしている事になりますね。(青少年の教育で)
しかし、例えばビラを配るなどの事をしても、世間がこの状況を把握しない限りでは、意味がありません。
現在の状況では、新聞に小さく書かれている程度で細かく見ないかぎりは素通りされます。
今日3/19では大阪府でも規制の必要性の為、調査をすると言いましたし。(朝日新聞社会欄)