2010年03月19日

表現の自由を守る為に

そもそも今回こういった条例が必要になった事の方が重要なんではないでしょうか?
なぜ都がこんな条例を持ち出したのか…
表現の自由を守れだなんだと騒ぐ前に、
もっと先に守るべきものがあったのではないでしょうか?

先日も一般誌でのエロ描写を挙げましたが実体験でお話します。
今回規制したい対象であろう作品を掲載してる雑誌の編集の方とお話した事があるのですが…
実際成年誌指定して流通すべき作品だと自覚があるそうです。
件の脱法ドラッグや、亜人種の性器だからいいんだもんという、
法の落ち度を突いただけの行為と認識してるそうです。
しかし違法になるまでその刊行を止める気はないそうです…
なので都の方もこれ以上こういった作品を
一般誌として流通させることが出来ないよう法で取り締まるしかないのが現状なのです。
悲しい限りです。

↓条例です、興味のある方は一読してみて下さい。
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2010/03/20k3i601.htm

ここにも明記されていますが、
危惧されているドラえもんやジブリアニメなどの入浴シーンですら規制するというのは
まったくのミスリードと判ります。
第18条6の2第2項にもあるように成年誌としてきちんとゾーニングしてる作品については
表現の自由を侵害する気はないようです。

規制したいのは先日結城も槍玉に挙げましたが、
性器じゃないからいいんだもん!とかそういう舐め腐った言い訳かまして
性的描写し続ける作品が大手振っていつまでも自制しないからではないでしょうか?

本来こういった条例などなくとも、
性的描写がしたいならば成年誌で描けばいいんです。
それを売れるからという理由で興業として成り立ってるから問題なのではないでしょうか?
こういったモラルから逸脱した作品は
・作家が描かない
・編集が載せない
・読者が買わない
このどこかで自制が働けばそもそも規制など必要ないんです。

(このブログはエロ、性的描写は成人が読むべきもので、
子供が読むべきじゃないと言う良識を持ったうえで話を進めていきます。
未成年なので成年誌を法的に読めないから
こういった本を流通させて読み続けたいと言う人間とは議論にならないからです。
なぜならば事の正邪を議論するのではなく、
自分がエロ本を読めることの正当性を付加させる為に議論するので
それを是とする以外は彼らの欲しい議論の結果にならないから会話にならないので)

そもそも売れるからといって作家が描かなければいいんですし、
編集も載せなければいいのですが…
残念ながら金の亡者である人間にはそういった自制は利かないようです。
それでもまだこういった興業は止めようはあります。
読者が買わなければいいのです。

もちろん描き手であるこちらも精一杯努力します、頑張ります。
精一杯魅力的なヒロイン、盛り上がる展開を描いて、
同じ金額を出すならあこぎなエロまんがまがいな作品でなく、
結城の作品を読んでもらえるよう頑張ります。
性的描写が読みたいのであれば、
こちらの作品のを手に取ってもらえるよう頑張ります。

表現の自由を守りたいのであれば
描き手の人間にも同じように自制の精神を持って欲しいし、
編集にもそういう志のある人間にこそ掲載枠を用意して欲しいし、
読者の人にもそういったきちんと活動してる作家の作品を買って応援して欲しいと思ってます。
みんながそうすれば、規制なんて設ける必要はないんです。

中にはオレは成人だからゾーニング関係ないという人もいます。
広い視野で考えてください。
そういった人たちが本来成人誌指定されるべき作品を一般誌として流通させて、
売れてしまうから興業として成り立たせてしまっているんです。
金に弱い作家も編集もそれが売れなければ手を出しません。
現在だって儲かるからやってるんです。
声を上げるべきは規制反対ではなく、
規制されるべき原因を作った連中や行為を反省すべきではないでしょうか?


結城も今回の件で表現の自由を守る為に戦います。
流通と言う面では入手可能な書店が限られる為、
こういった成人誌まがいの作品に不利なのは否めません。
しかし成人誌はそういった作品と比べて修正も規制も甘く
性的描写ではアドバンテージを得ています。
こういったエロ本まがいの作品よりも、
エロ本として買って貰えるよう努力します。
こういった悪質なコンテンツと正面切って、
結城の作品を買って貰えるよう努力します。
そしてこういった興業スタイルが商売として成り立たなくなるまで頑張ります。
そうして条例によって規制される必要がなくなるような出版事情になるよう
貢献できるよう頑張りたいと思います。
自由は与えられるものではなく、信頼を得て得るものです。
今回結城がすべきは、ヒステリックに表現の自由を掲げて、
フーリガンとして好き放題に創作する場を維持する事ではなく、
そういった創作活動の場を形成するような環境になる日が来るよう頑張りたいと思います。

posted by yuuki at 20:49 | 埼玉 曇り | Comment(7) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
概ね同意です。

ただ、今回の条例改正案で成年誌は対象じゃないから
関係ないと思っている方が結構いるような気がするんですが、
条例を改正させようとした規制推進派の団体や知識人の発言等をみれば
いずれ成年誌にも規制が及ぶのは間違いのが現状です。
今後ゾーニングや某誌や某誌の自主規制が行われても全く安心できないんですよね〜ハァ…
Posted by カズフサ at 2010年03月20日 01:47
カズフサさんコメントありがとうございます。
ブログにも描きましたが一番悪いのは、
取り締まる法がないから悪用する人間なんですけどね…
Posted by yuuki at 2010年03月20日 10:59
概ね同意します。

しかし、この意見って
有る意味で、桂正和さんの「電影少女」
等の、少年誌で少々過激なエロ描写の
ある作品も、この意見を出す事で
少し遠回しに否定しちゃってるなと
思えるのですが。

少年誌でそういう描写があるのは
意外と昔からなので、仕方ない面も
あるのかなと。
Posted by 御雷 at 2010年03月20日 11:52
yuuki様
今回、yuuki様が仰られている「もっと先に守るべきものがあったのではないでしょうか?」という趣旨は理解できます。

ただ
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2010/03/20k3i601.htm
これは条例案ではなく条例の「解釈」です。
#条例案そのものは私は都のHPからは見つけられませんでしたが、この辺りからたどってもらえれば条例案そのものを読むことは出来ると思います。
http://fr-toen.cocolog-nifty.com/blog/2010/02/post-cbc1.html

立法時に提案者が「こう解釈する」といったことと、実際の運用において解釈が異なってくることはよくあることです。

公的機関が規制をするのならば、解釈の余地を残さないようにしっかりとした条文にするべきかと思います。今回の事例は、それこそドラえもんにまで累が及ぶような解釈の余地を残していることが問題なのではないでしょうか。

個人的にはこの条例案には「非実在青少年」などという訳の分からない定義付けをはじめ一杯問題を抱えているが、それ以上に、そのような穴を解釈論で埋めようとする規制者側の姿勢に一番の問題を感じます。
Posted by a-kun at 2010年03月20日 15:19
>御雷さん

それでも物語の為のエロシーンと
エロシーン描く為の物語は別物かと思います。
後者ではまんまエロまんがの作り方ですので、
こちら側(成人誌)で発表すべき作品かと。

>a-kunさん

規制守って描いてる側から言わせてもらうと、
更なる規制は迷惑です。

もっと迷惑なのは「こう解釈」して既存の自主規制に従わない人間が一番問題と思います。
一番問題ある人間放置して次点の問題ばかり取りただしてる気がしてなりません。
Posted by yuuki at 2010年03月24日 12:54
 あー、本当同意ですわ。
 
 まあ今回の騒動で、取りあえず一番腹が立つのは、その現場とは直接無関係なトコロに居る僕なんぞ画、どんだけ頭を悩ませ、意見をして、議員にメールしたりしたところで、等の当事者どもはへーきのへー面しているっつてえところですよ!

 言うなれば。
 修学旅行で、調子ぶっこいて女風呂覗きに行って捕まった奴らのせいで。
 部屋で暢気に漫画読んでいただけの自分達まで正座させられるかのような。
 理不尽さに対する、憤り!
 しかもそのために、言葉を尽くして、奴らのしでかしたことまでも、弁護しなきゃならないのに。
 奴らは全然へー面扱いて、明日の夜も覗きに行こうぜとか相談してやがる!
 的なっ!
 的なっ!

 結局こういう騒動は、真面目に(エロにしても非エロにしても)やっている人たちばかり損をするし締め付けられる。
 けど真面目にやる気がない人たちは、すぐにまたやらかすというのが。
 ずーっと変わっていない。
Posted by へぼや at 2010年03月31日 20:23
へぽやさんコメントありがとうございます。
女湯覗き…言い得て妙でした(笑)
また、真面目にやってる側が締め付けられて損をするというのも、
まさに迷惑千万なので勘弁して欲しいところです。
Posted by yuuki at 2010年04月01日 04:07
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