英ＢＰ、原油流出封じ込め作業大詰め　成否は中間選挙に影響 (2/2ページ)

　また、ＢＰは、油井の頭部にかぶせる最新式のふたを取り付ける作業も開始。成功すれば、１日に流出する原油の大半を吸い上げることが可能となるという。

　一方、流出事故は４月２０日の発生から８０日以上が経過したが、油の漂着はテキサス州でも確認され、メキシコ湾沿岸の全州に汚染が拡大。今季初のハリケーン「アレックス」の影響で、油はルイジアナ州南部の湿地帯の深くに及んでいる。

　米紙ニューヨーク・タイムズとＣＢＳテレビの最近の合同世論調査によると、原油流出問題は、経済・雇用に続く重要課題となっており、オバマ大統領の取り組みに対する支持率は４３％にとどまり、不支持（４７％）を下回っている。

　出口の見えない膠着（こうちやく）したムードが続いてきただけに、今後の封じ込め作戦の成否は、１１月に控えた中間選挙の行方も左右しかねない。

　ホワイトハウスは、作戦が「正念場に入った」（アレン司令官）として、失敗した際の代替案を含めた今後の計画の点検と詳細な報告をＢＰに求めている。