最終更新: 2010/07/16 20:18

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口蹄(こうてい)疫問題で殺処分受け入れ 東国原知事と種牛農家、山田農水相に激しく反発

口蹄(こうてい)疫問題をめぐり、種牛農家が殺処分を受け入れる苦渋の決断をしたが、山田農水相との溝は依然、埋まっていない。「直接会いたい」という山田農水相に、農家、そして東国原宮崎県知事が激しく反発している。
16日午後2時ごろ、東国原宮崎県知事は「最悪ですね。この国にはがっかりしました。特に大臣にがっかりしました。『殺処分ありき』は論理矛盾してますよ」と話した。
国と県が激しく対立した民間の種牛の殺処分問題。
種牛の所有者・薦田長久さんは16日、説得で殺処分に応じる苦渋の判断をした。
16日午後0時ごろ、種牛6頭の殺処分に応じた薦田さんは「わたしは(県民の)ためになることが、今度は逆に県民のためにならないことになるから、それはわたしも避けたい」と話した。
16日午前11時半ごろ、山田農水相は「ぜひ薦田さんにお会いして、感謝を申し上げたいと思います」と話した。
16日からは、一部で移動制限が解除されるなど、口蹄疫騒動が少しずつ落ち着きを取り戻す中、宮崎の高校球児にはある異変が起きている。
口蹄疫の拡大を防ぐため、甲子園の地区予選が異例の無観客試合で行われる。
球場に入れるのは、事前に登録した選手の保護者など、一部のみとなっている。
試合前、学校に集まり、徹底した消毒が行われた。
16日、日南振徳商業と日南農林高校の混成チームが初戦に臨んだ。
日南振徳商業の選手は「少しさみしいけど、やっぱり試合ができるということだけでも十分なので」と話した。
選手たちも消毒液をかけられ、球場の中へ入った。
そして午前11時、球場はほとんど空席で、わずか100人ほどの観客が見守る中、試合が始まった。
延長15回、3時間半にも及んだ日南工業・振徳と日南振徳商・農林との試合は、結局3 - 3の引き分けに終わり、17日に再試合が行われることになった。
日南振徳・農林高校の林 拓郎監督は「口蹄疫の問題も終わってないし、野球やらさせてもらってますので、そこの部分だけは絶対忘れないようにして頑張っていきたいなと思っています」と話した。
一方、午後0時半から会見に臨んだ薦田さんは、「会って直接感謝の気持ちを示したい」と話している山田農水相に対し、「わたしはもう会いたくないですよ」と話した。
そして東国原宮崎県知事も「どのツラを下げてこられるのかなと。どこまで『KY』なんだと思いますね」と述べた。
これに対し、山田農水相は「薦田さんさんの立場からすれば、そんな気持ちだろうなと。いろんな方々に...今回犠牲になっていただきました。ありがたく思っています」などと述べた。

(07/16 19:29)


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