枯れ葉剤被害者 米議会で訴え
K10057853911_1007161628_1007161633
最新ニュースはNHKニューストップへ
※ すべての機能を利用するには、JavaScriptを有効にしてください。

枯れ葉剤被害者 米議会で訴え

7月16日 16時29分

アメリカとベトナムの国交正常化から15年を迎えるなか、アメリカ議会の公聴会にベトナム戦争中の枯れ葉剤によるとみられる影響で、生まれながらにして障害があるベトナム人の女性が出席し、アメリカ政府に支援を訴えました。

アメリカ議会下院の外交委員会は15日、ベトナム戦争中にアメリカ軍が使用した枯れ葉剤によるとみられる被害に対する支援について、被害者や政府の担当者を呼んで公聴会を開きました。この中で、生まれながらにして両足に障害があるベトナム人の女性が証言に立ち、「ベトナムには手や足に障害のある子どもがたくさんいます。学校に行かせてください」と述べ、アメリカ政府に支援を訴えました。これに対してアメリカ国務省の高官は、不発弾の処理のほか、医療や福祉分野などで、過去10年間で日本円にして総額300億円の支援を行い、今後も支援を拡大していく方針を明らかにしました。アメリカとベトナムは今週、国交正常化から15年を迎え、両国の関係改善の動きが進んでいますが、ベトナム戦争の被害者支援の拡大に取り組む背景には、成長著しいベトナム経済を取り込みたいアメリカ側のねらいがあるものとみられます。