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【大相撲】

白鵬が37連勝 双葉山を上回る

2010年7月16日 紙面から

連勝記録をさらに伸ばした白鵬。見据えるのは、相撲史上に輝く双葉山の69連勝か=愛知県体育館で

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◇名古屋場所<5日目>

(15日・愛知県体育館)

 一人横綱白鵬(25)=宮城野部屋=は平幕の安美錦を左上手投げで退け、初場所からの連勝を37に伸ばした。37連勝は平成以降で単独トップ、昭和以降では単独4位。横綱、大関陣が初めて安泰。大関陣は琴欧洲が栃煌山を寄り切って5連勝とし、魁皇は小結栃ノ心を右上手出し投げで下して1敗を守った。把瑠都は旭天鵬を寄り切り白星が先行、日馬富士は朝赤龍を寄り切り2勝目。幕内の勝ちっ放しは白鵬、琴欧洲と平幕の鶴竜、豊真将の4人。

 白鵬が、あこがれの“角聖”が打ち立てた1つの記録を抜いた。安美錦を下して、大横綱双葉山が引退間近につくった36連勝を上回る37連勝。だが浮かれることなく「(69連勝に次ぐ)2回目の連勝でも、それだけの数字を残したのはすごいこと。年2場所の時ですし」と、先人の偉業にあらためて敬意を表した。

 集中力と安定感がますます増した。相撲巧者の安美錦に懐に入られたが、まったくあわてない。背中越しに左上手をつかんで、下がりながらの上手投げ。最後は右手で相手の右ひざを払い万全を期した。「(連勝のプレッシャーは)あるけど、1番1番引き締めていっている。前のいろんな(連勝の)経験もありますから」と余裕十分だ。

 連勝記録にとって名古屋は“鬼門”だ。過去の30連勝以上で名古屋を全勝でクリアしたのは、53連勝の千代の富士だけ。20連勝以上でも名古屋で続けた例は少ない。暑さや梅雨の湿気など厳しい条件が、体調維持を難しくさせるのだ。

 だが「ジメッとしているけど寝てます。この間熱田神宮の近くでおいしいウナギを食べました」と体調バッチリの白鵬に、死角は見当たらない。 (田中一正)

 

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