43年前に茨城県で男性が殺害されたいわゆる「布川事件」で、やり直しの裁判が9日から始まります。この事件では、2人の男性が最高裁で無期懲役の判決を受け、1996年に仮釈放されるまでの29年間、獄中で過ごしました。そして、去年12月に再審の開始が決まりました。

 杉山卓男さん:「裁判所には正しい目で、客観的な目で正しい判決を下してほしいと思う」
 桜井昌司さん(63)と杉山卓男さん(63)は1967年、茨城県利根町で当時62歳の男性を殺害し、現金を奪ったとして強盗殺人の罪で起訴されました。2人は「自白を強要された」などと、裁判では一貫して無罪を主張しましたが、1978年、最高裁で無期懲役の判決が確定しました。去年12月に再審の開始が決まり、再審で検察側は現場の遺留品のDNA鑑定を請求し、有罪を立証していく方針です。このDNA鑑定を行うかどうかが裁判の争点の1つです。初公判は9日午後1時半、水戸地裁土浦支部で始まります。

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