名古屋市の画廊の元社員が、絵画を購入した顧客のローンをめぐって、男性2人からあわせて300万円余りをだまし取ったとして、名古屋地検特捜部に詐欺の疑いで逮捕されました。
逮捕されたのは、名古屋市中区の絵画販売会社「ニホン画廊」の元社員、片岡仁一容疑者(35)です。名古屋地検特捜部は、容疑を裏付けるため、15日朝から「ニホン画廊」などを捜索しました。特捜部の調べによりますと、片岡容疑者は4年前とおととし、画廊でローンを組んで絵画を購入した男性2人から、あわせて300万円余りをだまし取ったとして、詐欺の疑いが持たれています。片岡容疑者は「ローンの残りをまとめて渡してくれれば返済額を割り引く。いったん会社に預けてほしい」などとうそを言って、現金をだまし取っていたということです。調べに対し「借金の返済に充てた」などと容疑を認めているということです。「ニホン画廊」をめぐっては、ことし2月、絵画の架空の売買契約を客に持ちかけ、客の意に反してローンを組ませたとして、会社が愛知県から是正勧告を受けています。特捜部は、会社の関与がなかったかどうかなどについて調べを進めることにしています。