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過労死訴訟、国がアダルト画像撤回 「遺族心情を考慮」

2010年6月16日

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 大阪府内の男性会社員(当時37)の遺族が起こした過労死認定訴訟で、大阪地裁にアダルトサイトの画像のコピーを証拠提出した被告の国側は15日、画像を撤回する方針を明らかにした。国側は「男性が出張の宿泊先で業務用パソコンを使ってサイトを見ていた」と主張していた。

 国側の訴訟窓口となっている大阪法務局の担当者は朝日新聞の取材に「遺族の心情と(撤回を求めた)裁判所の意向を考慮した」と文書で回答した。7月下旬の弁論準備手続き(非公開)で正式に撤回するとみられる。遺族側弁護団は「当然の対応。今後は遺族の心情と人権に配慮してほしい」と話している。

 今回の訴訟では、遺族側は男性の時間外労働は国の過労死認定基準(2カ月以上にわたり月平均80時間以上)を超え、月の半分以上は九州などに出張していたと指摘。最大の争点は出張にかかった移動時間を労働時間とみるかどうかに絞られたが、国側がこの争点と関係ないアダルトサイトの画像など約60枚を印刷して提出した。これに対し、遺族側が抗議し、地裁も撤回を求めていた。(阪本輝昭)

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