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【名古屋:田中マルクス闘莉王選手が日本代表から帰国】会見でのコメント(1)(10.07.15)

本日、チーム練習に合流した田中マルクス闘莉王選手(名古屋)がトヨタスポーツセンターで記者会見を行いました。
会見での闘莉王選手のコメントは以下の通りです。
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●田中マルクス闘莉王選手(名古屋):
「今日はわざわざ、忙しい中集まって頂いてありがとうございます。まあ、本当は代表と一緒に日本に帰ってくるって予定をしていたんですけど、急なことで、お父さんの具合が悪くなって。別で帰ってくることになって、非常に申し訳なく思っています」

<代表質問>
Q:久しぶりに名古屋に帰ってきて、チームメイトとはどのような話を?
「何日か遅れて帰ってきたこともあって、なかなかみんなの顔が見れなくて。寂しい日々も続いていたんですけど、相変わらず元気な仲間たちを見て、少しでも元気をもらえた気がします」

Q:監督ともお話をされたと思いますが。
「監督さんもいろんなことを経験しているし、いろんないい話をしてくれました。前向きになれるような話ばかりで。いろんな経験を僕に伝えようとしてくれたのは非常に感じました」

Q:先ほど監督が「闘莉王は週末の試合でベンチかスタメンかのどちらかだ」と。ご自身の準備はいかがですか。
「気候の問題もあって、昨日着いたばかりなんで、状態は正直なところ100%ではないです。僕はチームのためにできることはやりますとは、監督に伝えてあります。どうなるかはまた明日話し合ってから考えたいと思います」

Q:W杯は目標のベスト4には届きませんでしたが、自身にとってはどのような大会でしたか。
「正直なところ、自分の中で何も整理がついていないです。ほんとに夢見てた舞台だったので、思い切ってやれたことが非常によかったという印象は残ってます。いろんな逆風の中でW杯に入って、なかなか期待されない中でみんな一丸にやっていくことで、日本のサポーターもね、やれるんじゃないかってなりだして。結局、チームとして非常にいい大会にできたと思いますし、今後につながるような大会だったと思っています」

Q:特にディフェンス面は世界的にも高い評価を受けました。
「まあ、もともとやられるようなディフェンスはしてなかったと思うし、さらに守備的な戦いだったと思ってますんで、失点するような感じはしなかったと思うんですけど。サッカーは失点しなきゃ勝てるってスポーツではないんで。点取らなきゃ勝てないってことを実感したと思うし、ほんとみんな一丸となったことが、いいディフェンスにつながったんじゃないかと思いますね」

Q:4試合を戦って、特に印象に残っている試合は。
「やっぱりカメルーン戦だと思いますね。ずっとキーポイントだとは思っていたので。あそこで1−0で勝てたことで、いいスタートを切れたと思うし、みんな自信を持ってプレーできるような感じができたと思います。やっぱり初戦は大事だったんだなと思いますね」

Q:最後のパラグアイ戦は闘莉王選手が5番目のPKキッカーだと聞きました。蹴れなかったことでの悔しさも?
「まあ、そうですね。蹴って、勝って、みんなで喜ぶというのが一番よかったんですけど。僕らがよくなかったというよりも、相手がすごく落ち着いて蹴っていたという感じが、後ろから見ていて感じていました。PK戦になるとどっちに転ぶかわからない。みんな落ち着いて蹴ったと思います。コマ(駒野)も落ち着いて蹴っていたと思いますし、PKはなかなか難しいもの。ほんとに悔いの残らないような戦いぶりは、自分の中で印象に残ったし、良かったんじゃないかと思います」

Q:この大会で成長できた部分、個人的なところでは。
「今までどおり、戦い方を変えたことはないんで、一戦一戦思い切って、一生懸命走って。ベストを尽くすだけのやり方っていうのは、本大会でもやり通せたと思う。僕はいつも言っているように、W杯はふたつの顔がある。良い面も悪い面もある。非常にモチベーションの上がる大会でもありますけど、終わった時にガッカリするようなことも出てくる。自分にとっては、ほんとに素晴らしい大会だなって、ほんとに出場してよかったなって大会にはなったので。4年間頑張って、あそこのピッチに立ったことを誇りに思うし、さらに日本人として、あのピッチで思い切ってサッカーをやれたことは誇りに思えると思います」

Q:達成感からモチベーションが下がる、燃え尽き症候群ではないですが、今後については今、どうお考えですか。
「自分の中で一番大切なものは家族だといい続けてきたと思います。お父さんは、ああいった状態で苦しんでいる。それを見ると、正直サッカーを辞めようと思いました。だけどもう一回お父さんと話してみて、『もう1回頑張って来い』と言ってくれたんで。僕もプロとしてやるべきことはあるし、自分の人生の中でいいことばかりではなかったし。非常にいい大会、いいW杯をやったあとに、そうやって落ち込むようなことがあって。やっぱり自分らしい生き方だなって。神様はいろんな試練を与えてくれてるんだなって思う日々でした。とりあえず、ほんとに自分にとっては思い切ってサッカーをできないようであれば、僕はやめるつもりでいますし。中途半端ではサッカーにも失礼だと思いますし、これからもちゃんとできるかどうか、思い切ってやれるかどうか。仲間、サポーター、スタッフ、サッカーを愛する皆さんに、失礼のないようなプレーができるかどうかを確かめた上でやっていきたいと思います」

Q:4年後はお父さんのいるブラジルでのW杯です。そこに向けての気持ちは。
「いや、僕は先のことはまったく見ない人間です。今日のことでいっぱいですし、明日何をするかもわかってない。そんな、W杯のことはまったく頭に入ってないし、とにかくサッカーで一番になりたいなっていう、思い切ってできるか、サッカーの魂が自分の中に燃え続けているか。とりあえずそれにぶつかってやっていくことしか考えていないです。先のことを考える余裕はないですね」

Q:少し話はずれますが、日本代表チームの帰国会見でFC東京の今野選手がしたことはご存知ですか。
「ああ、さっきナラ(楢崎)さんからいろいろ聞いたんですけど」

Q:本人とはまだ話をされていない?
「まだですね、はい。全然、映像もまったくですね。まあ、日本代表が帰国した時に日本がどうなってたかってこともわからないんで。そのために4試合全てを頑張ってやったつもりでいたのに、結局それを見れずにブラジルに帰ったってことが、悔しいですけどね」

Q:そのこともあって、闘莉王選手の帰国は注目を集めていました。
「まったくわからないし、見てもいないんで。まあ、普通にどこかに親善試合に行って、帰ってきたぐらいにしか(帰国を)受け止めていないです。1日しか経っていないこともありますけど。非常に日本は盛り上がったということは聞いていたんですけど、実際の映像とかまったく見てないんで、よくわからないです」

Q:では映像を見たら、連絡をしてみようとか。
「はは。どうですかね、いろいろやっているという話は聞いていますけど。それは食事の時にもみんなやっていたことだったんで。まあ、その時にも全然似てなかったというのはありますけど。まあ、そういう人たちのおかげでチームが一丸になれたので。出てる人たちだけじゃない、裏にも色々な人たちが関わっていたんで。そういった人たちにもちょっとした幸せがあればいいんじゃないかなと思います」

Q:改めて、W杯を戦った日本代表チームをどう振り返りますか。
「あと、2〜3試合はしたかったなって。ほんといいチームだったなって思える。2ヵ月以上一緒にいると、『帰りたいな』ってストレスがたまったりもするんですけど、そういうことがなかったので。顔見るとお互いに元気になれるようなチームだったというのは、誰に聞いても言うと思いますし。試合に出てたメンバーだけではなく、出てない人たちも、チームが勝つために雰囲気、サポート、ほんと考えられないくらいやってくれていたので。だからこそ一丸になれたのかなと。いいチームだったんだなって。これからみんなそれぞれの道を行くんで、なかなか集まれないと思うし、でもそれぞれ23人とスタッフは、日本の皆さんの心の隅に、思いやイメージは残っているんじゃないかなと思いますね」

Q:今度は名古屋での戦いが始まります。帰国の報告を含め、サポーターへのメッセージを。
「僕は名古屋の選手です。ほんとに誇りに思えるような戦いをしなきゃいけないと実感しています。僕はW杯だろうと、名古屋での練習試合だろうと、昨日までやってた気持ちはひとつも変わってなかった。だからこそ、その気持ちでやれるように、みんなに『闘莉王が来て良かった』と思えるような試合を目指して頑張っていきたいと思います」

(2)へ続く

 ■田中マルクス闘莉王選手を見に行こう!≫名古屋グランパス 試合日程
DF/4 田中マルクス闘莉王(たなか まるくすとぅーりお)
生年月日=1981/04/24 身長・体重=185cm・82kg
J1リーグ戦出場記録=218試合出場・42得点
2010FIFAワールドカップ南アフリカ出場記録=4試合出場




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