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NIIGATA経済:大手通商店街理事長・安藤栄治さんに聞く /新潟

 ◇大和長岡店閉店2カ月、店舗跡1階を食の交流拠点に コメ・酒・しょうゆ、五十六ブランド発信へ

 大和長岡店が閉店して2カ月余。長岡市内の人の流れが大型商業施設などが集積する信濃川西部の千秋地区へと移るなか、12年1月にはJR長岡駅前に市役所やホールなどを備えた複合施設「アオーレ長岡」がオープンする。中心市街地のにぎわいをどう取り戻すのか。長岡市大手通商店街振興組合理事長の安藤栄治さん(54)に聞いた。【岡村昌彦】

 --大手通商店街振興組合が9月上旬から大和長岡店跡の1階部分を運営することになった。

 ◆大和長岡店跡の近くにある市民センターは、行政サービスとカルチャー機能がメーン。だから、同店跡ではにぎわい創出をコンセプトに、人・モノ・情報の交流をしていきたい。食を中心に考えているが、同店跡ではガスを使った煮炊きができない。だから、市内各地の野菜や酒など特産品を販売したい。8月1~3日の「長岡まつり」には仮オープンさせるつもり。イベントスペースも設けたい。

 --大和長岡店の閉店で人が中心部により集まらなくなっている。

 ◆8月28日には大手通で浴衣まつりと称して、大ビアガーデンを開きたい。また、この商店街に来なければ買えないブランドをということで、長岡市出身で旧日本海軍連合艦隊司令長官、山本五十六(いそろく)をモチーフにしたブランドを作りたいと考えている。

 --具体的には?

 ◆「五十六米」と名付けたコメや、山古志地区の棚田で作ったコメを56%に精米した酒、しょうゆの「五十六黒ソイ」も考えている。「黒ソイ」は英語でしょうゆを意味するソイソースにかけたもので、黒ソイを下から読むと「いそろく」になる。山本五十六は逆立ちが得意だったというし、五十六が実際に逆立ちしている写真をラベルにしようと考えている。本当は平和主義者で戦争に反対していた山本五十六を長岡から全国に発信したい。長岡ブランドといえば「五十六」と言われるようにしたい。

 --ほかには、どんな取り組みを。

 ◆9月に県内の各商店街の代表者らに長岡市に集まってもらい、「商店街サミット」を開く予定。年5回ほど開き、商店街同士で勉強会を重ねたい。また来年にも、横須賀の海軍カレーなどを集めたカレー対決の開催も企画している。

 --今、千秋地区に移っている人の流れを取り戻せるか。

 ◆まちの大きな歯車は市役所、病院、学校、アミューズメント施設。その下の小さな歯車が商店街だと思う。中心部の交通渋滞、駐車場不足などが原因で、施設がどんどん郊外へ出ていき、中心部の空洞化が進んだ。アオーレ長岡、つまり市役所が中心部に来ることは、いわば遷都。市役所が来ることでスタートラインに立てる。3年後には全国有数の元気な商店街にしたい。

毎日新聞 2010年7月6日 地方版

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