琴欧洲が寄り切りで安美錦を破る
「大相撲名古屋場所4日目」(14日、愛知県体育館)
琴欧洲が絶好調だ。兄弟子の元大関琴光喜が解雇されたショックを表に出さずに初日から4連勝とし、「落ち着いてやれた。(連勝は)ぜんぜん意識していないよ」とニコニコ顔。安美錦の当たりを受け止め、左差し、右上手で寄り切る快勝だった。
元琴光喜は部屋で最も信頼を置く存在だった。6月、野球賭博問題が取りざたされ始めてからも、けいこ場に琴光喜が顔を出した時は自分から歩み寄ってアドバイスをもらった。日ごとに立場が悪くなる姿を見て、周囲には「光喜関は大丈夫かな」と自分のことのように心配していた。
部屋を引っ張る大関として、精神的にも成長しなければならない。「まだ先は長い。3分の1も終わっていないよ」と気を引き締め直した琴欧洲。真価はこれから試される。
(2010年7月14日)