不屈のトヨタ?

数カ月前、評論家たちは、メディアの激しい批判報道によってトヨタ自動車は破綻(はたん)に追い込まれると予想していた(主に米国でだが)。アクセルペダルが戻りにくいことや、フロアマットが引っかかるといった問題、850万台に及ぶ大規模リコールなどがバッシングの対象となった。ご記憶だろうか。

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多くの人は忘れたようだ。日本のドライバーは、まるで何事もなかったかのように振る舞っている。

トヨタのハイブリッド車「プリウス」は相変わらず圧倒的な人気だ。6月の新車販売ランキングでも13カ月連続で首位を維持している。

まだ安心はできないが、極めて重要な米国市場での嫌疑も晴れつつある。トヨタを相手取って多数起こされると予想される集団訴訟も、今のところは数少なく、収益への打撃も比較的小さくすんでいる

その背景には、トヨタが強力な販促活動を通してイメージの修復に努めてきたことがある。どうやら、その努力は功を奏したようだ。白人の夫婦と2人の子どもが新発売のミニバンをラップで紹介するトヨタのビデオは、動画配信サイトユーチューブで450万回以上も再生されている。掲載後2カ月程度であることを考えると実に驚くべき数字だ。

6月に米調査会社JDパワー・アンド・アソシエーツが発表した自動車品質調査のランキングで、トヨタは調査開始以来最も低い21位にまで転落した。だが日本には「人のうわさも75日」ということわざがある。トヨタの一件もこれに当てはまるようだ。

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