台湾さんウナギを国内産と偽装、ウナギ卸売り大手を捜索

　台湾産のうなぎを愛知県産と偽って販売していた疑いが強まったとして、警視庁と大阪府警察本部は15日午前、大手食品卸会社「セイワフード」（東京都港区）の本社と取引先の食品加工会社「大福」（大阪府茨木市）の本社など、計約10か所を不正競争防止法違反（虚偽表示）の疑いで家宅捜索した。
　
　警視庁によると、2つの会社は、2008年12月から今年5月にかけて、台湾産のウナギの蒲焼およそ１トンを「愛知県産」と偽ってダンボールに詰め替え、表示したうえで販売したとして、不正競争防止法違反の疑いが持たれている。
　
　セイワ社によると、中国製冷凍ギョーザによる中毒事件などの影響で輸入ウナギが販売不振となり、販売担当の元常務（解任）が在庫消化のために偽装を始めた。6月初旬の社内調査で発覚し、消費者庁に報告した。
　
　都と農林水産省は同29日、セイワフードと大福に対し、JAS法に基づく改善指示を行っていた。両社が偽装したウナギは少なくとも約13とンに及び約4,500万円を売り上げた。