両市の教育委員会などによると、試合の接触プレー中に、1人の生徒が発言したという。試合直後、水俣市側の監督からの指摘を受けて、チーム関係者全員がその場で謝罪。その後、校長や教育長らが水俣市を訪れ関係者に謝罪したほか、中学校の保護者集会で水俣病に関する講話を聞いたり、教職員らを集めた市教委主催の研修などを開いた。
同校の校長は「今回の出来事は、生徒に対し水俣病の表面的な知識しか伝えきれていなかったわれわれ教師の責任」と話し、8月には同校の教諭らが水俣市を訪れ、水俣病の現地学習に取り組む予定。
一方、水俣市の葦浦博行教育長は「差別発言は残念。今後、小中学生が水俣病を正しく理解できるよう県全体で取り組んでほしい」と話した。
また、県教委人権同和教育課の永田哲郎・教育審議員は「県教育事務所の担当者を集め、水俣病教育に関する再点検を要請した。これまでの取り組みで不十分だった点を改善したい」と話している。
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