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大阪府予算成立、橋下人気野党なびくしたたか慎重姿勢与党も野党の民主もなびかせて、大阪府の「橋下予算」が成立した。23日、2008年度本格予算案が、賛成多数で可決されるのを神妙な表情で見守った橋下徹知事は、記者会見で「この予算で、府民に夢や希望を見せたわけでない」と淡々と語った。「出血を止めただけ」の改革の第一歩。その先に「大阪発の地方分権」を見据えた。 府議の「厳しい表現は、知事に対する期待と信頼の表れ」との言葉に、笑顔を見せる橋下知事(23日午後3時38分、大阪府庁で)=中原正純撮影
「短くもあり、長くもあり、39年の人生の中で一番濃密でした」。23日間にわたった議会との論戦の感想を報道陣に聞かれ、橋下知事は感慨深げに答えた。 就任直後の2月議会では、野党府議らに対し、挑発的な言動も目立った橋下知事だったが、予算案の採決を迎えたこの日の本会議場では、終始、表情を崩さないまま。唯一、笑顔を見せたのは、公明府議から「(論戦での公明の)歯にきぬ着せぬ厳しい表現は知事に対する期待と信頼の表れ」とエールを送られた時だけで、可決の瞬間も淡々と見守った。 予算成立に向けた慎重な姿勢が奏功したのか、与党の自民、公明に加え、野党の民主まで賛成に引き込む“圧勝”ぶり。閉会後のあいさつ回りでは、自民、公明の控室で、「ぜひこれからも力を合わせてがんばっていきたい」と頭を下げ、民主控室でも「改革の方向性では一致しているものと思っています」とあいさつするなど、したたかな一面をのぞかせた。 「大阪発の地方分権をやりたい」と次のステージへの抱負を報道陣に語った橋下知事。議会後の部長会議では、「今回の予算は府民にとってプラスは何もない。マイナスだけだ。再建を図るには間髪を入れずに、(府の長所を)伸ばしにかからねばならない」と強調した。 前宮城県知事の浅野史郎・慶応大教授の話「修正したといっても予算全体から見ればわずかな額。橋下知事にとっても納得できる範囲に収まっただろう。府議会の顔を立てる効果を挙げることができ、うまく議会対策をやったと評価できる。野党である民主党が賛成に回ったのは、改革を好意的に受け止める府民の目を意識した結果だろう」 大阪市の市政改革アドバイザーを務める神野直彦・東京大教授(財政学)の話「小泉改革で医療や生活が崩壊し、削減一辺倒のやり方を日本全体が反省しようとしている時期なのに、橋下知事は相も変わらず削るばかり。これでは、大阪経済や府民生活の再生は図れない。知事を支持する府民も、橋下改革にどんなメリットがあるのか冷静に考えてほしい。知事は、早急に、どんな大阪をつくるかの設計図を示すべきだ」 夜間学級「不安」、ドーンセンター「ホッと」戦後の混乱などで中学を卒業できなかったお年寄りらが学ぶ中学校夜間学級。府は市町村と折半で通学交通費などを支援してきたが、今回の予算では、負担金1700万円を1割カット。来年度からは府の負担分は全額廃止する方針だ。 「夜間学級に通って、新聞が読めるようになった」と話す岸和田市の矢野芳香さん(71)は「通学できない生徒も出てくるのでは」と不安を隠せない。 精神科病院などの環境改善を進める「精神医療オンブズマン制度」も、今月末で廃止に。「障害者の自立と完全参加を目指す大阪連絡会議」の古田朋也事務局長(47)は「これでは精神障害者の権利を守りきれない」と話した。 一方、運営団体への来年度からの補助金廃止が、1年先送りになった府立女性総合センター(ドーンセンター)。運営団体の存続を求めて署名活動した越堂静子さん(64)は「ひとまずホッとしている。なんとか廃止撤回に持ち込みたい」と訴えていた。 (2008年07月24日 読売新聞)
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