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農相「国が代執行も」 種牛問題で知事と会談
(2010年7月14日付)
会談は、冒頭以外は非公開で実施。会談後に会見した知事は「(高鍋町の)農家は6頭が殺処分されたら自分も死ぬと言っている。彼は本気。命に手を掛けるような行政判断はしたくない。また、6頭は目視では感染しておらず、半径14キロ以内にも家畜はいない。まん延の危険性はゼロと言ってもいい」と殺処分しない意向を示した。一方、国による処分に対しては「国家防疫の観点から山田農相が判断するのであれば致し方ない」と述べた。
さらに知事は、種雄牛を処分しなければ児湯地区の移動制限区域を解除せず、解除に必要な抗体、PCR(遺伝子)検査を行わない姿勢を国が示していることに関し、家畜伝染病予防法や防疫指針を根拠に「獣医師らの目視など、県ができる範囲での検査で安全性が確認されれば、県独自に解除する」との考えを明らかにした。
一方、山田農相も知事とは別に会見を行い、「今後、PCRで陰性だからいいんだ、という人が出てくることもあり得る。今日も国家的危機管理だと強調して処分をお願いした」と述べ、都道府県知事の不適正行為として地方自治法に基づき是正勧告したことを説明。「勧告に従わない場合には代執行も検討しなければならない」との方針を示し、時期については「16日に間に合うかどうかは分からないが、早い時期に行いたい」と述べるにとどまった。
県独自の移動制限解除に関しては、国際獣疫事務局(OIE)によるワクチン清浄国認定も視野に、「清浄化の確認を国が抗体検査などを基にしっかりやる必要がある」と、認めない考えを強調した。
殺処分勧告を受けている高鍋町の農場経営者・薦田長久さん(72)は宮崎日日新聞の取材に対し、「種雄牛の問題は知事に一任しており、推移を見守るしかない。(殺処分勧告取り消しの)提訴については、県と話し合う必要があるため未定」と話した。
【写真】口蹄疫問題で、会談する東国原知事(左手前)と山田農相(右手前から2人目)=13日午後、農水省