漏水事故を解決するため架空伝票を作成したなどとして、三重県桑名市の市民団体メンバー7人が13日、同市の前水道部水道施設課長(58)=現・城南地区市民センター所長=と、前同課主任(40)=現・中央公民館主任=を詐欺や公文書偽造などの容疑で名古屋地検特捜部に告発した。
告発状によると、前課長は08年、水道の漏水事故を早く解決しようとして、十分な調査をせずに、業者に修理費250万円の立て替えを依頼した。前同課主任は前課長から指示を受け、201万円分の工事の架空伝票3件を作成した。また、前課長は09年11月に収賄容疑で逮捕された元職員に対し、配水管敷設工事代金50万円の水増しを指示したとしている。
桑名市は今年4月、不適正な公金支出だったとして、前課長を停職2カ月、前同課主任を減給3カ月の10分の1の懲戒処分にした。市は「私的流用はなく計251万円は前課長から全額返還された」として、告訴や告発をしていない。【高木香奈】
毎日新聞 2010年7月14日 地方版