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2010年7月13日(火) 19:20 |
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ウイルス製剤併用がん臨床研究承認
岡山大学医学部で開発されたがん細胞だけを死滅させるウイルス製剤、テロメライシンの臨床研究が学内で承認されました。 がん治療の新たな治療法として注目されています。
テロメライシンは、岡山大学医学部が2002年に開発したもので無害化した風邪のウイルスを使ったがんの治療薬です。 テロメライシンは、正常な細胞では増えませんが、がん細胞では増えるという特徴があります。 テロメライシンが、がん細胞に入るとがん細胞の中で急激に増えて、耐え切れなくなったがん細胞は壊れます。 アメリカで行われた臨床試験では、テロメライシンを末期がんの患者に投与したところ、腫瘍の大きさが小さくなるという効果が確認されました。 テロメライシンを開発した岡山大学医学部の藤原教授は、テロメライシンでは現在使われている抗がん剤よりも副作用が少なく患者の負担も軽くなると話します。 しかし、アメリカで行った臨床試験では、テロメライシンだけではがんの細胞を完全に消滅させることは出来ませんでした。 そこで藤原教授は、テロメライシンと放射線治療を組み合わせることでがんの細胞を完全に破壊しようという臨床研究を提案、12日開かれた臨床研究審査委員会で承認されました。 臨床研究の実施については、今後厚生労働省の審議会にかけられることになります。 藤原教授は、臨床研究を現在使われている抗がん剤での治療が難しいとされている体力のない高齢者の患者を対象に行いたいとしています。
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