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【芸能・社会】「スペイン人のまねじゃない 自分のフラメンコ」 沖仁 オリジナル曲でV2010年7月13日 紙面から スペイン・ムルシアで行われた「ニーニョ・リカルド フラメンコギター国際コンクール」の国際部門で優勝したギタリスト沖仁(おき・じん、35)が12日、成田空港にがい旋帰国した。 フラメンコギターの巨匠ニーニョ・リカルドをたたえ、後進の発掘を目的に設立されたコンクールで5回目の開催。沖は08年の大会に続く2度目の挑戦で日本人ギタリスト初の快挙を手にした。 7月7日のセミファイナルを経て、8日のファイナルはアルゼンチン人との一騎打ちに。ソロ演奏ではオリジナル曲「マエストロ・セラニート」を弾いた。審査員全員一致で優勝が決まった。本紙の取材に沖は「年齢的にもコンクール出場は最後と決めていました。周りの人のレベルは高く、賞など無理と思っていましたが、優勝したことで、自分がやってきたことを自信を持って続けていく覚悟ができました」と喜びを語った。 ムルシアはスペインの南東部。会場は市内の野外施設だった。セミファイナルでは、W杯のスペインVSドイツ戦と重なり、会場にも外からの大歓声が届いた。「出場者の演奏がよく聞こえなくなるほど。幸い、僕の演奏の時は静かで助かりました」と笑った。 7日に5枚目のアルバム「アル・トーケ」を発売したばかり。「スペイン人のまねじゃない、自分にしかできないフラメンコを目指し、全エネルギーを注いで作ったアルバムです」。8月28日には名古屋ブルーノートで、9月11日には東京・草月ホールで“がい旋ライブ”を開く。 ◆沖仁(おき・じん) 1974年9月3日生まれ。長野県出身。高校卒業後、カナダへクラシックギター留学。その後スペインに渡り、フラメンコに開眼。ユニットでの活動を経て、02年に初のソロアルバム「ボリビアの朝」を発売。フラメンコの伝統を継承しつつ、他ジャンルの演奏家との共演など、フラメンコの可能性を広げている。
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