第22回参院選で初当選を決めた自民党新人・三原じゅん子氏(45)が12日、民主党新人の柔道五輪金メダリスト・谷亮子氏(34)へ共闘を呼びかけた。選挙戦では、同じ新人候補である“ライバル”谷氏に対し、柔道と育児、そして政治との“3足のわらじ”をアピールした政治姿勢を批判し続けたが、新人女性タレント候補の当選が結果的に2人だけとなったことを受けて一転、「(谷氏は)同じ女性として子宮頸(けい)がんのワクチン無料化に理解を示してくれると思う」と党派を超えたタッグ結成に意欲をのぞかせた。
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乱立した女性タレント候補だが、終わってみれば、当選したのは、三原、谷の両氏だけ。同じ1年生議員として、三原氏は「(谷氏は)同じ女性として子宮頸がんのワクチン無料化に理解を示してくれると思う。共闘?そうですね。同じ女性として党派を超えて、協力していきたい」と“ヤワラ先生”に呼びかけた。
女性目線の政治姿勢をアピールしてきた。当確報道直後にも、「自分が(08年に)患った子宮頸がん撲滅のため、すべての女性の命を守っていくことが私の使命だと思っています」と目を潤ませ訴えた。
5月に出馬表明すると、「退路を断って選挙に挑む」と女優引退を公言し、選挙戦を展開。育児や柔道との両立をアピールした谷氏に対して「政治は片手間でできることではない」などと公然と批判した。
これに谷氏は選挙戦中から組み合うことはなかったが、当選から一夜明けて「忙しくなることは覚悟しているし、真摯(しんし)な姿勢はすべて同じ。しっかり取り組みたい」と議員活動に意欲をのぞかせた。
「政治家」と「母親」の兼任生活初日も、午前3時に帰宅し目を覚ました次男へ授乳を済ませると、テレビ番組出演やあいさつ回り。“ヤワラ先生”としてのテレビデビューには緊張を隠せず「一票の重みのように、一言一言がとても大切なんですね」と感慨深げ。
女性として違う信念を貫く1年生議員2人が、国会に新風を巻き起こすことになりそうだ。