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菅氏惨敗で弱体、国会も党もねじれ

 参院選で、改選の54議席を44議席に減らす惨敗を喫した菅直人首相(63)が12日、強気の発言を封印し「弱菅」になった。与党過半数割れで、ねじれ国会での厳しい国会運営が待ち受ける中、「野党の主張はしっかり受け止める」「歯を食いしばってやる」と、すっかり低姿勢になった。枝野幸男幹事長ら執行部の続投は決まったが、党内では菅氏の責任論が収まる気配はない。参院選の議席はすべて確定、自民党は51、みんなの党は10議席となった。

 敗北から一夜明けた12日午前。菅首相は官邸入り予定の午前10時を過ぎても、公邸にこもり続けた。枝野幹事長や仙谷由人官房長官らを呼び、今後の国会運営を協議。「とにかく、歯を食いしばってやっていかなければ」。ねじれ国会という、いばらの道を進む覚悟をこう語ったという。党役員会出席で午後3時すぎ、ようやく公邸を出発したが、報道陣に心境を聞かれても「まあ、まあ」と、言葉少なだった。

 役員会冒頭の撮影取材中も、重苦しい雰囲気が漂った。菅氏はこの後、約4000票差で辛勝した輿石東参院議員会長ら出席者に「本当におわびを申し上げたい」と、陳謝。役員会では、党内の反執行部議員を中心に、辞任要求が強まっていた枝野氏の続投と、菅氏を結束して支えることが決まった。

 役員会後、会見した枝野氏は「個人的にはさまざまな思いがある。党内にいろいろ声があることも受け止めているが、首相から職務を全うしてほしいと強い指示があった」と打ち明けた。枝野氏が辞任すれば、反執行部派の矛先が首相自身にも向かう可能性があり、責任論の封じ込めにかかったようだ。しかし菅氏の苦し紛れの態度に、「負けて誰も責任を取らずに済むのか」(中堅議員)と批判は強まるばかりだ。

 小沢一郎前幹事長に近い議員からは、両院議員総会で参院選の総括を行うことや、9月の代表選を前倒しする案まで浮上。落選した候補者の陣営からは「敗因は『政治とカネ』問題に加えて(菅氏の)消費税発言にある」と恨み節も出ている。“反菅勢力”の包囲網は広がっている。

 そんな党内情勢を知ってか知らずか、菅氏は12日夜のぶら下がり取材で「野党の主張は国会の内外でしっかり受け止め、政権運営しなければならない」と述べ、今後の国会運営で野党に配慮する意向を示した。参院で主導権を握れなくなった菅氏は、野党を攻撃していた選挙中とは打って変わって、すっかり低姿勢。責任論についても「(役員会で)皆さんの意見を拝聴し、ご理解いただいた」と強調したが、内憂外“菅”の状態ではなかなか強気に出られないジレンマを感じているようだ。【中山知子】

 [2010年7月13日8時10分 紙面から]


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