11日投開票の参院選で、鹿児島市の無職女性(68)と息子(42)の2人が投票していないのに、投票所の有権者確認で投票済みとされ投票できなかったことが12日、わかった。担当者の確認ミスか、別人がなりすまして投票した可能性があり、市選管は2人に陳謝し、原因を調べている。
市選管によると、女性は11日午後5時すぎ、投票所案内状を持って同市西伊敷6の投票所を訪れた。係員が選挙人名簿と照合すると、すでに「投票済み」と処理されていた。息子も同様に投票済みになっており、2人は「まだ投票していない」と主張したが、投票できなかったという。市選管のその後の調査で、二重投票の可能性はないことがわかった。
同市の場合、整理番号と氏名が記された案内状を持参すれば、受付で氏名を読み上げ、年格好を目視して本人確認している。案内状がない場合は名前や生年月日、住所などを答えられれば投票できる。身分証明書の提示は不要で、身近な人がなりすました可能性もある。
市選管は「結果的に投票できず、大変申し訳ない。一刻も早い原因の解明に努めたい」と話した。
毎日新聞 2010年7月13日 地方版