早食いの小林さん釈放「おなかがすいた」

　ニューヨークで４日に行われた米独立記念日恒例のホットドッグ早食い大会の会場で警官ともみ合いになり、公務執行妨害などの疑いで逮捕された小林尊さん（３２＝長野市出身）が５日、釈放された。一晩の拘置の間、食事はサンドイッチ１つと牛乳だけで「おなかがすいた」と話したという。

　ＡＰ通信によると、小林さんは５日、ブルックリンの裁判所での罪状認否手続きで無罪を主張。その後、判事の判断で拘束を解かれた。

　小林さんは裁判所前で、通訳を通じ「仲間に声援を送るため、観客として会場に行った」と説明。観客の「彼にも食べさせろ」との声援を受け「熱気の中でステージに飛び上がり、食べさせてくれるのを期待した」と語った。

　小林さんは公務執行妨害、不法侵入、乱暴行為などの容疑で訴追された。

　早食い大会の運営団体「メジャーリーグ・イーティング」は５日、小林さんの行為は「不適切で残念」とし「コバヤシは偉大なチャンピオンだった。彼が現在の問題を解決し、前に進むことを望む」との声明を出した。

　この大会の過去の覇者である小林さんは、運営団体が提示した契約内容に納得できず、今年は不参加。４日の競技終了後、表彰式が行われていたステージに歩み寄ろうとした際、警官らに制止され、抵抗したため逮捕された。（共同）

　［2010年7月6日12時50分］