サブカテゴリー

PR:

自民リベンジ!「敵失に助けられた」けど改選第1党

議席を伸ばし「いちばん」をアピールする自民党の谷垣総裁
議席を伸ばし「いちばん」をアピールする自民党の谷垣総裁
Photo By 共同

 【参院選】自民党が07年の参院選、昨年の衆院選のリベンジを果たした。直前まで目標議席数を40台としていた谷垣禎一総裁だが、フタを開ければ改選数38から50を突破する勢いで与党の過半数を阻止。改選第1党となった。これにより谷垣総裁は続投する見通し。自民党は「ねじれ国会」の再現で、民主党政権への攻勢を強めるとともに、早期の衆院解散・総選挙を迫る構えだ。

 「与党の過半数を阻止できれば、辞める考えはない」。午後10時前、東京・永田町の自民党本部で、谷垣総裁は候補者名に次々と当選の赤いバラが付けられたパネルを背に、続投の意向を表明した。続けて「(自民党は)しっかりしてほしいとの有権者のメッセージを感じた。できるだけ早く衆院を解散し、きちんと有権者の真意を問うことが必要だ」と強調。大島理森幹事長や石破茂政調会長ら幹部全員でCMで披露した党のコピーの“1番ポーズ”を決めてみせた。また、12日未明の記者会見で、菅首相の続投表明に「甚だおかしい」と批判した。

 これに先立つ午後8時すぎ、各テレビ局の出口調査の結果が流れる中、大島氏らは党本部に姿を見せ、誰もが満面の笑み。大島氏には報道カメラマンから「いつもの怖い顔を」との注文も出たほどで、遅れて会場入りした小池百合子広報本部長がテレビに出演中の谷垣総裁の肩を叩くなど、党本部は勝利ムードにあふれた。小池氏は「昨年の衆院選で有権者が抱いた自民への不満、民主への不安の両方を今回、民主に感じたのでは。小泉進次郎議員の活躍も大きい」。石破氏は「菅直人首相の生煮えの消費税議論が不信感を持たれたのではないか」と分析した。

 これにより、自民党は衆参両院の多数派が逆転した「ねじれ国会」を再現し、民主党政権への攻勢を強める構えだ。与党による野党陣営の切り崩しも警戒。国会運営の主導権を奪い、早期の衆院解散・総選挙を迫る。

 自民党は07年に参院多数派を失い、昨年の政権交代を招いた。今回はその逆の展開を狙う。与党側が野党の連立参加呼び掛けや議員の引き抜きに動くのは確実。これをはねのけ、次の臨時国会や来年の通常国会で、政府・与党の目指す重要法案や国会同意人事を盾に揺さぶりをかけられるかが鍵となる。野党共闘構築へ公明党やみんなの党が与党へ接近しないよう気遣う場面も増えるとみられる。

 谷垣総裁は発言通り、続投する見通しだが、政党支持率は回復しておらず、党内では「敵失に助けられた」(閣僚経験者)との声も。幹部は「総裁は今、慌てて代える必要はない。次の総選挙前でいい」と話した。

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2010年07月12日 ]

関連ニュース

読み込み中..

PR

関連写真

読み込み中..

ニュース

注目オークション


クイックアクセス
スペシャルコンテンツ

このページの先頭に戻る ▲