(CNN) キューバのフィデル・カストロ前国家評議会議長(83)が12日、11カ月ぶりに同国のテレビに登場し、イランや北朝鮮の問題をめぐって容赦ない米国批判を展開した。
カストロ前議長はチェック柄のシャツに濃紺のトラックスーツ姿で椅子に座り、約1時間にわたってインタビューに応えた。韓国の哨戒艦沈没事件については北朝鮮ではなく米国を非難。事件はこの地域の衝突をあおる目的で演出されたものだと述べた。
イランの核開発問題をめぐっては、国連安全保障理事会の追加制裁決議に対し中国とロシアが拒否権を行使しなかったことに失望したと語った。イランは30年前から衝突に備えているとし、もし米国がイランを攻撃すればイラクどころではない抵抗に遭って「核戦争になることは避けられない」としている。
一方、キューバが先週、政治犯52人の釈放を発表したことには言及しなかった。
カストロ前議長は2006年7月に腸の手術を受けて以来、公の場に姿を現すことがほとんどなくなっていたが、10日には政府系のウェブサイトなどに、7日に撮影したとされる前議長の写真が掲載されていた。国家評議会議長の座は08年2月に弟のラウル・カストロ氏に譲り渡している。
カストロ前議長が11カ月ぶりにテレビ出演