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【国際】

カストロ氏がTV出演 健在ぶりアピール

2010年7月13日 夕刊

 【ニューヨーク=阿部伸哉】病気療養中のキューバの前国家評議会議長フィデル・カストロ氏(83)が十二日、キューバ国営放送の夕方のテレビ対談番組に突然出演し、健在ぶりを見せつけた。

 腸の手術で二〇〇六年七月に療養生活に入って以来、公式の場で発言をするのは極めてまれ。しゃがれ声でゆっくりした口調ながら笑顔も交え、リラックスした様子だった。AP通信によると、生出演か録画かは不明。

 対談時間は約一時間十五分で、米国のイラン、北朝鮮両国との対立が核戦争に発展する恐れもある、などと持論を展開。韓国軍哨戒艦沈没事件については「朝鮮半島の緊張をあおる目的で米国が沈没させた」と、独自の分析を解説した。

 同氏は、十日に首都ハバナの国立科学研究センターを訪れた写真が政府系ウェブサイトに掲載された。権力を禅譲した弟のラウル・カストロ政権が政治犯五十二人の釈放を決めるなど対米歩み寄りの兆しをみせており、これをけん制する意図もあるとみられる。

 

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