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被爆後の広島、路面電車走らせた女学生 車内で再現劇

2010年7月7日7時23分

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写真:当時電車に乗務していた元女学生たちを招いた被爆電車の中で、迫真の劇が披露された=4日午前、広島市中区、高橋正徳撮影当時電車に乗務していた元女学生たちを招いた被爆電車の中で、迫真の劇が披露された=4日午前、広島市中区、高橋正徳撮影

 原爆投下前後の広島で、路面電車の運転士や車掌をした女学生をモデルにした演劇「桃の実」が4日、広島市内を走る広島電鉄の「被爆電車」を貸し切って上演された。電車には当時乗務した元女学生6人も招かれ、劇中の軍歌や唱歌をともに口ずさみ、時折涙をぬぐいながら約1時間の熱演に見入った。

 「桃の実」は演劇集団モケレンベンベ・プロジェクトの作品。戦時下の人手不足を補うため、1943年に開校した広島電鉄家政女学校の生徒たちが主人公だ。原爆で多くの仲間を失った少女たちが、被爆3日後に運転を再開した電車に乗務し、復興に尽くす姿を描いている。

 同女学校1期生の秦直子さん(81)=広島県呉市=は「懐かしくて涙が出た。若い方々が私たちのことを伝えてくれてうれしい」。1期生の中村モリノさん(81)=同=は「苦労もしたけど、運転士をやったのは誇り。あの頃を忘れることはありません」と話した。(加戸靖史)

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