ここから本文エリア 被爆証言、高校生が絵画に 基町高生の「原爆の絵」披露2010年7月6日
広島市立基町高(中区)の生徒9人が被爆者の体験証言をもとに描いた「原爆の絵」が5日、披露された。10日の同校文化祭での一般公開後、平和記念資料館(同区)で体験証言に活用される。 同館が2004年度に始めた取り組み。9人は昨年秋以降、被爆者3人の話を聞きながら制作してきた。 3年の楯田(たてだ)みゆきさん(17)、蔵田成美(なるみ)さん(17)、2年の井上茉美(まみ)さん(16)の3人は、寺前妙子さん(79)=同市安佐南区=の体験に向き合った。 楯田さんは、爆心地から550メートルの電話交換局で被爆し、左目を失明した寺前さんを励ましながら一緒に川を渡って逃げていく女性の先生を絵にした。先生は約1カ月後に亡くなり、写真もなかったが、寺前さんに質問を重ね、必死の表情を描き出した。 絵を見た寺前さんは「もう会えないと思っていた先生にまた会えた。心から感謝します」と声を詰まらせた。楯田さんは「そこまで言ってもらえるなんて本当にやってよかった。今回の体験を将来、自分の子どもに伝えていきたい」と話した。(加戸靖史)
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