ニューオーリンズ(CNN) メキシコ湾の原油流出口にかぶせたキャップの交換作業を行っていた国際石油資本(メジャー)の英BPは12日、新たなキャップの設置に成功したと発表した。
BPでは、これにより原油の流出が食い止められると期待しているが、その効果を検証する必要がある。BPのサトルズ最高執行責任者(COO)によると、検証作業は13日に始まり、6時間から2日間かかる見通しだという。
沿岸警備隊のアレン司令官は、うまくいけばキャップがバルブを締め、徐々に流出を封じ込めることができるとしている。また、流出が完全に止まらず、さらなる回収作業が必要になったとしても、新しいキャップは以前より多くの原油を回収できる設計になっているという。
ただ同司令官は、キャップは一時的な措置であり、最終的な解決策は「救助井」を掘削し、流出口をセメントで塞ぐことだと述べる。サトルズCOOは、1つ目の救助井は深さ約5.4キロメートルまで掘り進んでいるといい、流出口の封鎖作業は今月末に始まる見通しだとしている。
一方、連邦控訴裁が8日、政府の発した半年間の海底油田掘削の凍結措置を無効とする判決を下したことを受け、米内務省は12日、2回目の凍結措置を設定した。凍結期間は11月30日、あるいはサラザール内務長官が掘削の安全性を認めるまでとしている。
また、オバマ大統領が先月、立ち上げた超党派の原油流出事故調査委員会は、12日と13日にニューオーリンズで会合を開催する。同委員会のメンバー7人は、これに先立ち週末、事故の影響を受けた地域を視察した。同委員会は半年間かけて事故の調査を行う。
ロボットによるキャップ交換作業の様子