未明に笑った三原じゅん子氏　谷氏とバトル終結宣言

母の三原一姫さんから花束を受け取る三原じゅん子氏

　第２２回参院選は１２日、全議席が確定した。今回はスポーツ選手、タレントの候補者に逆風が吹き、多くが落選。プロ野球巨人で活躍した堀内恒夫氏（６２）＝自民・比例＝と中畑清氏（５６）＝たちあがれ日本・比例＝、元テレビキャスターの真山勇一氏（６６）＝みんなの党・比例＝は、候補者名票による党内での順位が“次点”で涙をのんだ。一方、女優廃業を宣言していた三原じゅん子氏（４５）＝自民・比例＝は同日未明に当選が決まった。

　午前３時すぎ、東京・港区の選挙事務所に吉報が届いた。三原じゅん子氏（４５）は、最初に民放テレビで当確を確認したが「きょとんチックでした。周りから『まだだ』と言われた」。報道全社のインターネット調査で確信し「全身の力が抜けた。やっとスタートが切れます」と目を潤ませた。

　５月の出馬会見で「当選したら女優引退」を公約。猛暑のなか、化粧は毎朝一度だけ施し、汗でスッピンになってもお構いなしだ。食事はほぼ毎日、６種類のサプリメントだけで済ませ、体重も５キロ減。日焼け止めを塗らずに走り、肌は黒こげになったが「女優じゃないし関係ない。勲章です」。１７日間で全国約３０都道府県を遊説し、目標１０万人の握手リレーも１５万人を超えた。

　三原氏は選挙戦で、柔道と国会議員の両立を宣言した谷亮子氏を批判してきた。１０日の谷氏の富士山登頂には「何しに行ってんすか！」と疑問を呈したが、ともに当選し“バトル”は終結。「（対決は）ないです。子宮頸（けい）がんのワクチンについてお母さんですし女性ですし伺ってみたい。とっても楽しみ」。国会でのタッグを見据えた。

　２００８年には子宮頸がんを患い、子宮を全摘出。自身に掛けた生命保険金から治療費を除いた数千万円をデイサービス施設立ち上げ（今年３月開業）に全額充てた。他候補と違い大きな支援組織はなく、極度の節約選挙だっただけに「全部使わなきゃ選挙費用の足しになった」（関係者）というほど、介護福祉の充実に懸ける思いは強い。

　この日は、朝８時すぎからテレビ６番組に生出演。代表的ドラマ「３年Ｂ組金八先生」の恩師・武田鉄矢（６１）から花束が届いた事務所で、勝利の余韻を味わった。「女優は捨てました。今後は国政に専念します。初登院が本当に楽しみ」。改めて「脱・女優」を宣言し永田町に乗り込む。

（2010年7月13日06時02分スポーツ報知）

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