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参院選惨敗も民主執行部続投に批判噴出

民主党役員会に臨む(左から)菅首相、枝野幹事長、樽床国対委員長、玄葉政調会長、安住選対委員長ら
民主党役員会に臨む(左から)菅首相、枝野幹事長、樽床国対委員長、玄葉政調会長、安住選対委員長ら
Photo By 共同

 民主党は参院選大敗から一夜明けた12日、執行部に対する責任論が党内から噴出した。枝野幸男幹事長に対する更迭論も出たが、役員会で続投を決めた。9月の党代表選まで内閣改造も含め、人事は行わない方針を早々に決めたことで、小沢一郎前幹事長に近いグループの不満はくすぶったまま。「ねじれ国会」への対応という難題も抱え、菅政権の前途は波乱含みの情勢だ。

 午後4時からの役員会で、菅直人首相は「本当におわびを申し上げたい」と頭を下げた。続投に了承を取り付けた役員会終了後の午後5時すぎには枝野氏が記者会見し「首相から、厳しいが、しっかりと改革の実を上げるため職務を全うしてほしいと強い指示があった」と続投を表明。現執行部体制は維持される。

 しかし小沢氏グループを中心に党内の視線は冷たい。「これだけ負けて誰も責任を取らないのか」(小沢氏周辺)とけじめ論がくすぶる。

 「国会運営を考えても、とてつもなくひどい状況」と嘆く同党議員もいる。参院で与党が過半数割れした「ねじれ国会」をどう克服し、法案成立に道筋を付けるか。首相が連立枠組み拡大を模索しても、現時点では野党側に応じる気配はない。前門の野党に後門の小沢氏グループがにらみをきかせ、菅政権にとっては予断を許さない局面が続く。

 ある幹部は「枝野氏と安住淳選対委員長は責任を取るべき」と批判。細野豪志幹事長代理を幹事長に昇格させては、との声もある。小沢氏に近いとされる樽床伸二選対委員長が10数人の勉強会を立ち上げる動きもあり、執行部がこのまま強気に“現状維持”を押し通せば、「脱小沢」人事に不満を募らせている小沢グループが9月の党代表選で動く可能性は高い。

 党参院幹部は「小沢さんは党を割ると思うよ。このまま黙っているとは思えない。自民、公明、小沢民主党でまとまれば衆参で多数を占めることができる」と小沢氏主導の政界再編の可能性も指摘。国会対応をめぐっても「ねじれ解消には公明党と連携するしかない。公明対策ができるのは小沢氏と輿石東参院議員会長しかいない。なのに(協力)要請もしていない」と不満を漏らす。

 ただ、小沢氏は資金管理団体による土地取引をめぐる政治資金規正法違反事件での検察審査会の2回目の議決を待っている状態。今月末にも議決が出る見通しで、「起訴相当」となれば求心力が低下するのは避けられないことから、小沢グループは現段階では積極的な動きはできないとの見方もある。

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