三原じゅん子氏滑り込み当選！蓮舫大臣も意識

当選が決まり自民党の「いちばん。」ポーズを決める三原じゅん子氏 Photo By スポニチ

　元ツッパリがセンセイになった。第２２回参院選は１２日、全議席が確定し、比例代表に自民党から出馬した元女優の三原じゅん子氏（４５）が滑り込みで初当選した。出世作となったＴＢＳドラマ「３年Ｂ組金八先生」で共演した俳優の武田鉄矢（６１）に真っ先に報告。民主党の比例代表から立候補し、同じく初当選を果たした柔道五輪金メダリストの谷亮子氏（３４）をあらためて意識している様子だった。

　午前３時４５分、ＮＨＫが当選確実を伝えると、東京・南青山の事務所で支持者らと万歳三唱が始まった。谷氏の当確からは７時間４３分がたっていた。待ちかねた瞬間に「戦い方は間違っていなかった…」と目を潤ませながら深々と頭を下げた。

　その後、テレビ出演などをこなし、事務所を出たのは明け方。いったんホテルに戻ったものの、午前８時半からは相次いでテレビ番組に出演し「一睡もできなかった」とうれしい悲鳴。休む間もなく午後は、党本部で先輩議員らにあいさつして回った。

　多忙スケジュールでも“仁義”を通すことは忘れなかった。ツッパリ少女「山田麗子」を演じた「３年Ｂ組金八先生」で共演して以来、劇中と同様に師匠とあおぐ武田鉄矢に朝イチで報告。「電話をかけたら“よかったな〜”ととても喜んでくれた。先生の教え子として恥じることのない生き方をしていこうとあらためて思いました」と気持ちを引き締めた。

　出馬表明から約２カ月。連日の街頭演説で顔や腕は真っ黒に日焼けし、体重は５キロ減った。「疲れはない。大丈夫です」と強がったが、選挙戦後半には気温３０度超の街頭演説で熱中症になり、体に点滴を打って乗り切ったこともあった。

　選挙戦では谷氏への対抗心を燃やした。「今は自分の政策を通すことの方が大変で、そちらに夢中になっている」としながらも「昨夜（１１日）の（谷氏の）当選会見を見ていたら、以前より柔道との両立発言はトーンダウンしていた。ご自身も議員をやっていけば（無理だと）分かってくると思います」とチクリ。さらに「（政策として掲げる）子宮頸（けい）がんの予防ワクチンに関しては、党派を超えて女性議員に協力していただきたい。ぜひ谷議員にもお話ししたい」と述べた。

　選挙戦中のピンク色のＴシャツから一転、この日は白いジャケットに黒のスカート姿の三原氏は「普段は白が多いのですが、ちょっとかぶる議員さんがいらっしゃいます。これから自分のカラーをどうしようかなと考えています」。次のライバルに、蓮舫行政刷新担当相を意識しているようでもあった。

[ 2010年07月13日 ]