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きょうのコラム「時鐘」 2010年7月13日
「私の人生はジェットコースターのよう」と言ったのは、W杯サッカーで、評価が激変した日本代表の岡田監督だった
以前、金沢の講演で話していた。急降下の後は急上昇、一寸先が見えないのが人生だと。「頂点で高級ビールを飲んでいたのが、どん底では発泡酒になった」と笑わせながら「失敗しないと分からないことがいくらもあるから、自分はトライ、挑戦する」と結んだ サッカーW杯終了と同時に参院選の幕も下りた。V字回復したはずの民主菅内閣の評価はジェットコースター並みに急降下し、一寸先はヤミの政治の世界を証明してみせた。勝利の美酒のはずが苦杯に変わった 参院選の民主敗北は、消費税問題に挑戦した結果だと首相は認めている。敗れはしたが消費税増税論議のスタートラインに立ったとも言う。が、それでは抗弁が過ぎる。増税を言った自分は悪くなかった。悪いのは増税の意味を理解しない有権者と言わんばかりだ 敗北から学ぶべきは、今の不況下で消費税増税を持ち出すことを危ぶんだ有権者のバランス感覚だろう。その反省がなければ、同じ失敗を重ねることになる。 |