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【大リーグ】

松井 寂しい1000試合出場 3タコ 今季最長20打席無安打

2010年7月12日 紙面から

アスレチックス戦の2回、空振り三振に倒れたエンゼルスの松井秀=オークランド・コロシアムで

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 ゴジラ、悲しきメモリアル−。エンゼルスの松井秀喜外野手(36)は10日(日本時間11日)、当地でのアスレチックス戦に5番指名打者で先発し、メジャー通算1000試合を達成した。だが、試合では今季初の5試合連続無安打となる3打数無安打。連続打席無安打は今季最長の「20」に伸び、メジャー自己ワーストにも「あと1」と迫ってしまった。チームも1−15と惨敗。節目の一戦は内容、結果とも散々だった。

 あまりにも寂しいメモリアルデーだった。メジャー8年目で到達した出場1000試合。日本人ではイチロー(マリナーズ)に次ぐ2人目の大記録だが、その節目の試合で松井の顔がほころぶことはなかった。この日も「H」ランプをともすことができず、3打数無安打。これで今季最長の20打席連続無安打となり、メジャー自己ワーストに王手をかけてしまった。14点差がついた9回には「3打席目が終わった時点で言われた」(松井)と代打を送られ、最後まで消化不良。節目に強いと評されてきた男が、最近の悪い流れを断ち切ることすらできなかった。

 チームも、今季ワーストと言っていい内容。先発カズミアーが5回までに13失点。打線も散発4安打でわずか1点と貧打を再び露呈した。松井は「自分のことは自分のことで反省しなくちゃいけないし、あとはチームが勝ってくれればいいんですけど。明日はその力になれるように頑張るだけ」と声を振り絞った。

 山あり谷ありの中、積み重ねた「1000」という数字。この試合のような悔しい経験は幾度もあった。それでも最後は結果を出してきた。W杯で日本代表がベスト16を決めた時だった。戦前、散々な言われようだった岡田監督が結果を残したことに共感した。「だから言っただろ。いかに本番でやるかなんだよ」。結果を出さなければならないのがプロの世界。それは誰よりも承知している。11日は球宴前の最後の試合。「明日勝って終われればいい」。これまで数々の試練を乗り越えてきた男が、このまま終わるはずはない。

 

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