東京の雑居ビルの競売をめぐって、うその賃貸借契約を結んで入札を妨害したとして、山口組系の暴力団「弘道会」の傘下の組織と関係があるとみられる不動産会社の社長ら7人が競売入札妨害の疑いで警視庁に逮捕されました。
逮捕されたのは東京・新宿区に事務所を置く山口組系の暴力団「弘道会」の傘下の組織と関係があるとみられる東京・港区の不動産会社の社長、尾中伸弘容疑者(63)と別のビル管理会社の役員らあわせて7人です。警視庁の調べによりますと尾中容疑者らは去年7月から9月にかけて、港区赤坂にある雑居ビルの競売をめぐって、ビルの複数の部屋に住んでいるかのように見せかける、うその賃貸借契約を結んでビルの入札を妨害した疑いが持たれています。このビルは、ことし6月、弘道会と関係があるとみられる別の会社がおよそ3億円で落札したということです。警視庁は、入札を妨害してビルの競売価格を不当に下げようとした疑いがあるとみて調べるとともに、こうした取り引きによる資金が弘道会に流れている疑いがあるとみて捜査しています。弘道会をめぐっては山口組を実質的に支配し警察への対決姿勢を鮮明にしているとして、警察庁が徹底した取締りを全国の警察に指示しています。