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本当にいいの?民主党が敗北なら「子ども手当」「高校無償化」は廃止に

【政治・経済】

2010年7月9日 掲載
 何としても参院選で民主党の過半数を阻止しようと、自民党がロコツなネガティブキャンペーンを仕掛けている。街頭演説や配布パンフレットで、「バラマキはよくない」「子ども手当は未来にツケを回す」と、民主党のマニフェスト批判を繰り返しているのだ。
 しかし、惑わされてはダメだ。連中の言うことをうのみにすると、結局は国民が泣かされることになる。
 法大教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。
「自民党のバラマキ批判は的外れです。確かに、これまでの公共事業のように業界団体が潤ったり、官僚の天下りで多額の税金が使われるバラマキには問題がある。特定の業界だけが恩恵に浴していたからです。でも、民主党が実現させた子ども手当や高校無償化は、直接国民に届く。この方が景気にもプラスです。自民党が、自分たちがやってきたバラマキ政治を棚に上げて、国民生活を豊かにする民主党の政策を攻撃するのはナンセンスです」
 まったくだ。50年間続いた自民党政治が、この国をメチャクチャにしたのに、「日本を守る責任」なんて、よく言えたものである。
 参院で民主党が過半数を割り、衆参がねじれれば、法案は一本も通らなくなる。民主党が掲げる改革は前に進まず、自民党に妥協しなければならない局面も増える。
「自民党が参院選で議席を伸ばせば、国会でも『子ども手当をやめろ』とバラマキ批判を続けるでしょう。民主党を政権から引きずり降ろしたい大マスコミも同調し、財源問題とからめて攻め立てる。そうなると、子ども手当は2万円に減額どころか1万3000円のまま、下手すれば廃止されかねません。高校無償化や高速無料化も同じです」(永田町事情通)
 民主党の生活支援策で、ようやく庶民の家計は一息ついたのに、財政難を理由に、どんどん削られてしまう。それでいいのか。有権者はもう一度、じっくり考えることだ。本当はカネに困っているのに、選挙となると、カッコつけて「財政再建だ」「バラマキはダメ」なんてキレイ事を言いたがるのは、日本人の悪いクセだ。
 投票日まで残り2日。民主党候補は、最後の演説で「自民党が勝てば、子ども手当がなくなります」と叫んだ方がいい。
~2010年7月9日以前の記事~