塩釜市と同市商業協同組合は、「私の好きなお店大賞」を審査する市民(高校生以上)の「覆面調査員」を募集している。1000人の覆面調査員が、買い物客の目線で店の良さや改善点を調査し、優良店を表彰するとともに、参加店に調査結果を生かしてもらうことで、商店街の活性化を図るのが狙い。
調査対象には、同市内全域の106店が名乗り出た。一方、覆面調査員は8月末までに1店を選んで訪問。調査と気づかれないように、あいさつや言葉遣いなどの接客応対▽入りやすさや内装など店内環境▽品ぞろえやディスプレーなど商品・メニュー▽総合評価--の各項目について5段階評価する。調査票を提出すると、参加店で使える1000円の買い物券が謝礼として贈られる。
覆面調査の結果を分析し、上位10店前後を対象に、プロの調査員が2次審査を実施。11月には専門家を招き、お店大賞の表彰式と「愛されるお店の条件」を考えるシンポジウムを開く予定だ。
同市商工観光課は「店もお客も、普段は気づきにくい長所・短所を再発見する機会にしてほしい。少なくとも覆面調査の期間中は店に緊張感を持ってもらえるのでは」と期待している。
調査員応募などの問い合わせは同課(022・364・1124)か、同市商業協同組合(022・367・9651)。【渡辺豊】
毎日新聞 2010年7月10日 地方版